■シャープの液晶テレビで有名な亀山ブランド。三重県が進める破格の企業誘致(補助金135億円支出)として2004年に同県亀山市に生産工場が完成■以後、有名女優、シャープ、亀山ブランドは日本の液晶テレビの代名詞となった■しかし2010年の今、亀山工場の液晶パネルの生産設備がわずか6年で解体されている。中国に持って行かれ、そこでまた生産設備として使われるという■亀山市の考えた“企業城下町”など夢の夢で、工場周辺にはコンビニもなく、せっかく建てた単身者用アパートもがら空き、とのこと■8月17日の朝日夕刊のコラム「窓」がそのことを伝えている■たった6年で。わずか6年で。三重県も亀山市も驚いているだろう■しかしこれが企業の生き残り戦略の現実である■この問題を正面から論じているのが「国際標準化と事業戦略」という最近話題の本■圧倒的な技術力・開発力を有する日本企業が市場競争力を急速に失っていく分析は、まさに驚きに値する■世界市場という視野でものごとを考えさせることが「強制」されている。