2021/12/15

決算について余り知られていないこと2

 世田谷区の決算では、令和になって、事業の成果を「成果指標」により量的に把握し、客観的な達成度を明らかにしている、と「主要事業の説明」https://www.city.setagaya.lg.jp/mokuji/kusei/004/002/d00193376_d/fil/R02seika2.pdf

19p)で述べている。

 

特に、「量的に把握」とか「客観的な達成度」と並べ立てられると、いかにも正確に事業が行われたように感じる。しかし内容には驚かされる。

 

以下茶色p20での記載。

 

令和年度は新型コロナウイルス感染症の影響に伴い、事務事業等の緊急見直しや世田谷区政策方針を踏まえた取組み内容の見直しを行ったことなどにより、新実施計画事業における全169 の成果指標のうち、令和年度末時点での目標を達成できたものは59 指標に留まった。

 

目標達成が169のうち59で、約35パーセントである。(事業規模が異なるので一概には言えないが)

 

自分たちで計画目標を立てて、その目標達成が3割台とは、とてもまともではないだろう。

 

いや、新型コロナ感染拡大で非常時だったから、という見方もあるだろう、令和2年度は。

 

しかし、この目標達成低迷は新型コロナが始まる前年度の令和元年度決算の「主要事業の説明」でも

 

新実施計画事業における全 169 の成果指標のうち、令和元年度末時点での目標を達成できたものは 74 指標である。前年度より進捗が進んだ事業もあるが、半数強の取組みは順調に進んでいるとは言えない。(p18

https://www.city.setagaya.lg.jp/mokuji/kusei/004/002/d00187660_d/fil/R01seika2.pdf

 

つまり、新型コロナ以前からも、達成率43パーセント程度であり、「半数強の取組みは順調に進んでいるとは言えない」とのこと。

 

これでは計画あっても中味なしであり、計画事業とは言えない。

 

保坂区政となって10年が過ぎ、区役所の主要事業は計画の半分も達成できていないのである。

 

ある意味、これほどあからさまに書いてある決算書は見たことがない。しかし多くの区民がこのことを知らない。

 

別の角度から見れば、保坂区政は「遅い」ということである。1年でできることを2年掛かる。半分しか仕事をしていないということではないか。

 

それが大問題、と思う。が行政スピードは気づきにくい!

 

2021/12/13

決算について余り知られていないこと

 世田谷区の令和2年度の最終決算は4455億円。(ただし新型コロナに伴う給付金や対策費などが国から1100億円ほどの追加分が含まれる。通常決算ベースでは3277億円。)

令和2年度は新型コロナの第1波から第3波の時期にあたり、大混乱の年度であり、保健所業務、またその他あらゆる部署が瀬戸際に立たされた時期である。医療従事者等を除いてワクチン接種も始まっていない頃で、来る日も来る日も新型コロナ対策の年度だった。

ちなみに、令和2年度は総理大臣による緊急事態宣言が出され(4月7日)事実上の非常時の予算であり決算である。

世田谷区では、保坂区長が無症状者に対するPCR検査の取り扱いを誤解し「世田谷モデル」と称し、自己宣伝を兼ねてマスコミに吹聴し、混乱させ散々非難を浴びたことが記憶される。(7月から8月にかけて)

そもそも、無症状者へのPCR検査とは、現在の空港検疫で行われている入国者全員に、まさに症状の有無にかかわらず全員に対して行う意味で有効で、これは入国する以上徹底的にしてもらわないと困る。それでも待機宿泊施設が追いつかないという。水際対策、大丈夫なのだろうか(微妙な言い回しとなるが、自分の状態を知りたい、陰性であることを確かめたい為にPCR検査を自由に受けたいということは十分理解できる。しかし法律上、また公衆安全上、PCR検査は陽性者を隔離・入院させる手段として用いられているので、有症状の陽性者の入院を優先させる(手段としてPCR検査をする)という現実は受け入れるしかない。病院ベッドが有限であるからである。今夏は有症状の陽性者であっても自宅待機という、事実上の医療不足崩壊に達し、世田谷区でも自宅で亡くなった陽性者が発生している。また誤解のないような言い回しになるが、高齢者施設等の人の出入りが管理できる所での感染を防ぐためのPCR検査には反対しない。ただし感染防止目的なら五輪の選手村のように数日に1度とか頻度を高めなければ意味がない点で反対している。保坂区長の政策では高齢者施設は、1ヶ月に1回とかという頻度で、単に保坂区長の“やってる感”の演出に使われていることは明らかであり、その為の増加補正予算には明確に反対している。)

「世田谷モデル」とは、まるで政治体制の異なる国のように、都市を一斉に封鎖して何百万人であっても強制的にPCR検査を受けさせ、一方で隔離病棟を次々に強権のもと建設できる国なら可能かも知れないが、ここは日本である。強制も強権も発動できない。しかもニューヨークを見習えと、実情も知らずに言ったのか?その後のニューヨークは日本より最悪の事態に陥った。米国は日本のように皆保険制度が整備されていない。

できもしないことを平然とマスコミの前で喋る区長に疲れたのか、当時の副区長3人のうち今、2名は区役所を去っている。

そのうち1人はすでに紹介の「世田谷モデルを頻度をあげて(意味のあるやり方で)やったら財政はパンクする」と叫んだ副区長である。

要は令和2年度予算を作成し、執行した区長の補佐役2人が不在のまま決算審査が行われたということ。





2021/11/21

議会報告(自宅での感染者死亡)

 ●議会報告は11月11日の福祉保健委員会で以下の通り





遅すぎる報告


 10月23日の東京新聞によれば、区内の一人暮らし、60代の男性が今年8月8日にPCR検査を受け8月10日に陽性が判明、保健所が数回にわたって電話連絡したところ不通、その後連絡は途絶えていたという。

ところが9月8日になって警察からの連絡で男性の死亡を把握したという。死因は不明、死亡推定時期は8月中旬という。

コロナ禍にあってPCR陽性者は保健所の“責任範囲”にある。

今回の件は10月22日におこなわれた保坂区長の記者会見で公表された。

まるで、第5波の猛威が収まった頃を狙っていたかのような「遅さ」だ。区民の死を何か、こんなこともありましたね、のような、後片付けのような対応は許せない。

しかも完全に議会無視。保坂区長がこの事実を知って、公表するまで44日間もかかっている。その間に、定例本会議、福祉保健委員会、決算委員会も開かれているにもかかわらず、である。

組織のトップとして、こういう部分が保坂区長にはある。嫌なことは避けたい、そういう心情が優先したのだろうか。

7月7日のツイッターで「誓った」のではないか。この時はワクチンの代りに「生理食塩水」を誤って打ってしまった事への謝罪だったが。(いつの間にか、個人のツイッターが区長発言に変わっている・・・「私たち自治体は、」だって。)










2021/08/04

「こんな政権なら乗れる」をちょっとづつ読む1

 


●まず、対談相手である政治学者、中島岳志氏の次の言葉に不意を突かれた。

●「PCR検査を拡大し、社会的検査を実行した背景には、「命」を守りながら、「いのち」を守ろうとした姿勢がうかがえました。私が保坂さんに強い敬意を持っているのは、この点です。だから保坂さんの話は、単なる政策の話に終わらない。その奥に、世界観があり、「いのち」の哲学があるのです。このような政治家は、いまの日本では稀有な存在です。」(P211

●確かに「日本では稀有な存在」は認めるとしても、昨年の“PCR狂想曲”は世田谷区政の迷走として記憶されるだろう。(議事録を読めば紆余曲折ぶりがたどれる!)

●この本の題名からわかる通り、保坂さんの話は、単なる政策の話に終わらない。その奥に、国政への強い憧憬があり、「区政は話題作りの場」という哲学があると思えるのです。

●安全保障政策や財政政策を語らず、「乗れる政権」と称するのは民主党政権における社民党の離脱の教訓を思い起こさせる。

●一読をお勧め!







2021/07/16

世田谷区のワクチン接種状況(直近)

 ●世田谷区のワクチン接種状況(集団接種会場のみ)について情報提供を求めたところ、下(表参照)のような回答があった。(直近の6月28日〜7月15日まで)


●現在18会場、接種場所では二子が3箇所に分かれているので実質的には20箇所で行われている。


●全会場で毎日行われているようではない。1レーンとは簡単に言えば、注射を射つ場所(射ち手)の数で1日90人としている。(従ってレーン数3とは1日の接種回数が270人を想定しているということ)



2021/07/14

国政出馬宣伝?「こんな政権なら乗れる」

●保坂区長の最新刊が手に入った。今回は、政治学者の中島岳志氏との対談形式となっており、保坂区政の10年間を振り返りながら、「日本を立て直すために何が求められ何を急ぐべきか。2人が徹底討論する」との惹句がそそられる。

●220ページの新書に、50にも及ぶ「実績」を詰め込むのは、至難の技。“要約”のテクニックがなければ、できない。

●例えば、下北再開発問題はわずか9ページでハッピーエンドの実績ということに(なっている。)

●況してや、国会議員時代の実績も織り込むのだから、上から目線と現場目線の融合という高度な構成技術。

●“区長でありながら、気分は国会議員以上”という性分が有り余るほど伝わって来る。

●題名からすれば、「保坂政権なら乗れる」と中島氏に言わせているようだが。国政再登板となれば、それはそれで結構なこと。とりあえず重版出来を祈るばかり(とは失礼かな?)

●まずは一読。朝日新書 定価869円。






 

2021/07/05

2021都議選 世田谷区結果

 

世田谷区選挙管理委員会公表

2021/06/10

東京五輪は選手にとってフェアか?



●実務面から考えると、JOCも都も国も、平時での五輪を前提に来日する外国選手団等を減らす、とか国会等で説明している。


●選手団を半分にするとか、言っているようだが、それは何を意味するのだろうか。
 

●もちろん、国民の側からすれば、ウイルスは外国から人が運ぶとされているので、その「運ぶ人」が現在のような日本の状況からすれば、少ないに越したことはない。


●しかし、外国から来る選手にすれば、それとは別の大きな問題があると、JOC理事の山口香氏がニューズウィークの日本版のインタビューで答えている。

●出場選手だけでは、十分な練習が大会中できないという点だ。

●柔道にしても、出場はしないけれど練習相手になる人材は必要で、いなければエアー柔道練習になる。集団競技でも2軍を相手に試合をしなければ実戦に使えないし、選手の状況を直前につかめない。あるいはメンタル面を担うコーチが絶対必要な選手もいるかもしれない。

●が、コロナ対応で、国会等で追及されると、来日選手団をバッさバッさ切って、これで大丈夫だと。

●山口香氏が言いたいのは、これでは十分な練習ができる日本選手のアドバンテージがあまりにも大きすぎる、という指摘である。

●ここからは私の想像だが、オリンピックはわずかな差を詰めて詰めて金メダルを目指す競技だろう。

●選手だけ来ればオリンピックは開催できても、その選手がベストを出せるようにしなければ、開催国として失敗ではなかろうか。

●「日本の選手は本番直前まで練習相手と調整していたが、私は入国規制で練習相手が来れずに、練習できなかった。こんな最悪な大会はなかった。」などと言われないだろうか。いやそういう声は上がるだろう。

●だから五輪はこの状態で行うのは無理だと。従来通りのフルの選手団の入国では、日本としては感染爆発の危険性があるだろうし、では選手団を半分にすれば、外国選手の競技練度が落ち、日本人が有利になる。後味の悪い五輪となって、日本の評判も落ちる。






2021/06/02

 


私の考えは、多くの専門家の言うようにオリンピック開催のリスクは高く、これ以上、開催にこだわることに反対である。


その考えを置いておいても、実際、オリンピックという事業を開催できるのであろうか。


時の首相は、何でも「命令」すればコトが動くと錯覚している。


単純に考えて、小学生の子どもの「お誕生日会」をするにもそれなりに周到な準備と確実な実行性が担保されなければ、いまどきは開けない。


そもそも、何人呼ぶか?不明。無観客か否かも決まっていない東京オリンピック。


世田谷区もアメリカ選手団のホストタウンであり、さらに競技会場(馬術)でもある。


つまりオリンピックは世田谷区でも行われる、当事者でもある。


それなりに、区の担当者に聞いたところ、「これまで言われたことはやりますが、それは感染拡大が始まる前のことで、現状の状況に対して、あれもこれも追加してやってくれとアメリカ選手団から言われても、間に合わないです」と正直に答えてくれた。


東京都にしても、代々木公園のパブリックビューイング会場を急遽、ワクチン接種会場に変えたが、行政の弱点は臨機応変に対応できない所である。


しかし、弱点と言えるか、である。民主主義、ひいては法治主義というのは、そういうものではないか。


もちろん、非常事態となれば、法治主義を超える政策もあり得るのかも知れないが、それが明らかにマトを外れているとすれば、国難に瀕する。


オリンピック開催がぐちゃぐちゃになって、初めて「そんなことになっていたとは知らなかった。ショックだ」と菅さんが言うシーンが浮かぶのは妄想だろうか。










2021/05/13

憲法のせいで厳しい検疫ができないという理屈はおかしい

日本は島国であり、“鎖国”がしやすい。にもかからず、外国名の新規ウイルスが次々入って来るのは不思議だ。1年たってもだ。


5月13日の日経新聞にその解答らしき記事が載っていた。何と厚労省が憲法22条を盾に、入国者の管理を「緩く」しているのだ。


※憲法22条 何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する


感染者数が減らないのは入国者を完全に補足できていない、なんて、この国はどうなっているのだ!


マスコミはこの状態をもっと詳しく、報じるべきだ。


入国者を完全に補足できない理由として田村厚労相は「憲法の制約上、移動の自由がある、判例でも出ている」と国会で答弁していると日経は伝えている。


「自宅での待機要請などに従わない人は1日300人に及ぶ」というのに、ほったらかしなのは、感染症対策の基本がとれないということで、国家が無いのに等しい。


一方で、日本の国民性につけ込んで、事実上の強制を国民に「お願いベース」で強いる時は国家が存在する。


先の全豪オープンテニスは、厳しい検疫措置をとったからこそ、大会を成功させられたのではないだろうか。パンデミックで、厳しい検疫措置をとることが憲法違反になる国なんてあるのだろうか。

2021/05/12

世田谷区の75歳以上の高齢者とIT弱者

 ●世田谷区の2021年5月現在の75歳以上の高齢者の数は以下の通り。


●どう思われるだろうか。今回のワクチン接種で明らかになったのは、高齢によって、ネット予約が自力で出来ない区民の問題である。


●高齢者イコール予約困難者というのは、早計かも知れないが、75歳以上の大半がスマホなりパソコン等を駆使して、積極的にワクチン接種の予約ができるとは到底思えない。


●ということは、新型コロナによる重症化リスクが高い人たちが、ワクチンに届かない状況にあるということだ。


●左表で現在90歳の区民は2923人いる。その方々が施設にいるのか、自宅で生活しているのかは、不明だが、視力、聴力に支障がなく、認知能力にも問題がなく、ネット環境にも精通しているとは想像できない。


●そこへにも、接種予約券は届いているはずだ。


2021/05/08

世田谷区のワクチン接種状況がわからない

 



世田谷区のワクチン接種状況がわからない



世田谷区は接種計画数を公開していない。現在予約受付(接種券の届いた日からできる)と接種会場は公開しているが、日々刻々と予約受付が進んでいるなか(5月8日現在で6万3千人の2回接種の予約が完了)どの会場のどの時間帯に空きがあるのかわからない。

5月10日から75歳以上の高齢者(10万7千人)に続いて、65歳以上(74歳未満)の高齢者(8万8千人)に接種券が郵送され、合計19万5千人が予約、予約可能者となる。

もちろん、全員が集団接種予約するとは限らない。あとで地元の掛かり付け医のもとで、という人もいれば、ファイザー社製を避ける人もいるし、そもそもワクチンはしないという人もいるから、今後、6万3千人(5月8日現在)の予約がどれほど増えるか不明である。(直近では75歳以上の範囲で1日3千人ペースでの増加)

しかも、75歳以上(10万7千人)の予約受付の段階で、電話もネットも繋がらないという状況を聞くにつけ、(予約開始は4月28日から11日経過した5月8日時点で予約者が6割を切っている)集団接種ワクチンを避けている人が多いのか、繋がらないのでイライラしている人が多いのか不明である。

一方で、区のHPの「接種状況について」によれば、

5月5日時点で、計1635人(旧二子玉川仮設庁舎にて741人、区立大蔵第二運動場(体育館)にて894人)の方に接種を行いました。

とある。接種開始は5月3日からなので、3日間で1635人である。

何度も書くが、区は旧二子玉川仮設庁舎、および区立大蔵第二運動場(体育館)の接種数(予約枠数)を公開していないので、それぞれの会場で、実際何人の人が一日受けられるのかわからない。(ちなみに旧二子玉川仮設庁舎は最初はB棟だけだが、途中からA棟2階、A棟1階と増える模様)

区としては当然、会場設定から接種時間と会場面積および接種人員の手配から一日あたりの接種者数を計算しているはずであり、それに基づいて予約を受け付け枠を決めているはずである。

簡単に言えば、一会場あたり、上限は何人ということが公開されていないと、全体計画の進捗状況がわからない、ということである。

今後予約する側にしても、今現在、どの会場の何日が空いているのか、おおよそわかれば、第二希望、第三希望とかの心づもりができる。と思う。

一会場あたりの予定数は現在公開されていないが、4月23日の福祉保健委員会で配布された当初案では旧玉川仮設庁舎(B棟)は一日あたり240人、区立大蔵第二運動場(体育館)は300人となっている。

このことからすれば、二会場で3日間で1635人接種というのは、ほぼ当初案通り進められたのだろう。

●それらの会場ごとの予定枠で(4月23日の委員会資料による)、公開されている開設日数を掛け合わせて、接種数を出してみると。

5月分集団接種開設日程一覧

6月分集団接種開設日程一覧

7月分集団接種開設日程一覧


5月は3万6千人、6月は8万3千人、7月は8万7千人となり、総計で20万6千人分の接種は可能で、これは世田谷区の65歳以上の高齢者数19万5千人をカバーできることになる。(これはあくまでも個人的な手計算で、現実には全員が集団接種することはないだろうし、各人の考えや予定によって何割がこの枠に収まるのか不明)


問題点

それにしても、こんな計画が可能だろうか?高齢者夫婦を考えた場合、夫と妻が同じ日に予約が取れる可能性は低い。そうなると、夫を支え、妻が支えて合計で4回、会場に足を運ぶことになる。


また独居高齢者で一人で会場に行けないという人はどれだけいるのだろうか。


たまたま大きな会場で「空き」があっても、自宅から遠い、近い所では接種時期が遅れるという選択を迫られる。(連日の高齢者の重症化リスクが報道されていることから希望者はなるべく急ぐと思われるが)


さらに問題なのは、他自治体では1回目の予約をすると自動的に3週間後の同じ会場、同じ時間帯で2回目の予約となるのに対して、世田谷区の場合、悩む予約システムになっている。


世田谷区の予約の方法では、


特に「3週間の間隔をあけて2回接種する必要があります。(3週間を超える場合は、できる限り速やかに2回目を予約してください)」以下の説明。

自由度が増すと言えば、そうかも知れないが、高齢者でなくとも、3週間後の同じ会場、同じ時間帯とした方が覚えやすいし、集団接種会場の状況も同じになる。

ちなみに、上掲の区の5月の日程表によれば、最初の5月3日に旧二子玉川仮設庁舎で接種した人は3週間後の5月24日には2回目を同じ会場で予約できない。2日延びた5月26日に2回目が予約できる。(5月4日、5日の接種者も3週間を迎えるので可能性として3倍の確率となる。)

こうなると、接種の周期性が失われ、区の説明にある「3週間を超える場合は、できるだけ速やかに2回目を」の「できるだけ速やかに」は具体的に何日間なのか、迷う。

そうやって迷っているうちに、予約日が埋まっていく・・・。

今、区のHPを見ると、「5月18日(火曜日)午前8時30分からワクチン接種の予約枠数を拡充します」とあるが、この文章の意味がわかる人がいるだろうか?

えっ、予約が「完売終了」して、予約がとれないってことだろうか?そんなことはないはず。計算上は(上記の条件で)予約数は十分足りているはずである。

さてさて、大丈夫だろうか、世田谷区、保坂区長。

※前回誤って5月中旬以降の予定稿をアップしていまいました。世田谷区のワクチン接種は順調にスタートしております。現時点での状況は本稿に書き改めます。



2021/01/08

ビジネス入国、一転継続 首相に「強い思い」


 「緊急事態宣言」が出される一方で、これまで例外として認められていたビジネス外国人も入国をストップ(完全鎖国?)する方向で政府(内閣官房・関係省庁)は考えていたらしい。


ところが、1月8日の朝日新聞によると、一転、菅首相の「強い思い」で、継続して一部のビジネス外国人の入国を認めることとなった、とある。


同日の読売新聞では朝日のような「強い思い」という優しい表現より、誰が主体であるか不明の、自民党幹部が政府に「新規入国停止申し入れ」という記事に留めている。


新型コロナは確実に外国から人が運んできた感染症である。今、国をあげて感染拡大、また変異した新型コロナの流入感染拡大に取り組もうとしている時に、だ。


ましてや、国民にリモートワークを推奨している中で、わざわざ入国しなければ仕事ができない外国ビジネスマンなどいるだろうか。


もちろん朝日の言う菅首相の「強い思い」というのは、周りは反対したけれど菅首相が下した「命令あるいは判断」である、という意味である。


これでは三密回避、四人以上の会食を控えて下さいとテレビで述べたあと、7人でステーキ会食をしたのと同じ思考回路である。(あとで誤解を招いたと釈明したが、あれは誤解ではなく二階が招いた、と揶揄されていたが・・・)


菅氏については、「ふるさと納税」にまつわる23区として苦い思いがある。地方交付税制度という再分配機能があるにも関わらず、23区は制度外のため、一方的に不利益を財政上被っている。総務相当時、そのことを官僚に指摘されて、人事で外したという逸話がある。以来世田谷区は財政負担を強いられている。


感染症対策、それを政治レベルに置き換えても、予測政治にならざるを得ない。あらゆる可能性を想定して、その中で最適な選択をする以外、手法はない。


残念ながら、尾身会長の方が政治的な発言では数段優れている。とにかく、地方自治体、わけても住宅都市世田谷区では市中感染、家庭内感染が主となりつつある。



とにかく、先週まで会っていた人とは電話で、ネットで連絡するように努めよう。会う人を減らす。感染を家庭に持ち込まない。今は。