■左は今年1月14日の毎日夕刊(この2日後に石川議員が逮捕されるが、記事はその直前の小沢氏の得意の絶頂期のもの)■特集は一面を使い、かなり大きいものだが、この中で哲学者の梅原猛氏の分析がすこぶる記憶に残った■氏は一度だけ或る自然保護団体に頼まれて細川政権の実力者だった小沢氏と会ったことがあるそうである。その時の人物評が次の通りである■「人間の才能の一部である政治的才能のみが極端に膨れあがり、成熟した人格に必要な他の能力が未発達である人間を感じざるを得なかった」■当時小沢氏は50歳を超えた頃、梅原氏は70歳に手の届く頃である■さらに、このことを当時の新聞コラムに梅原氏が書いたらたちどころに、小沢氏から手紙が来たそうである「一国立機関の長が政治的意見を書くのはけしからん」当時、国立国際日本文化研究センターの所長だった■そして梅原氏は言う「私への手紙は文面こそ、柔らかな言い回しだったけれど、一種の恫喝。続けて、いっぺん会いたい、と書いてある。懐柔だ。恫喝と懐柔、これが彼の変わらぬ手法でしょう。むろん会いにに行っていない。彼は人間はすべて政治的だと思っているんだ。哲学をやっている私のような人間のことがわからない。でも政治家には彼の手法が通じる。だから北京へ民主党議員がぞろぞろ付いて行く。それに彼は一度離れた人間に怨念を持つ。そしてその人は敵となる」■何と表現したら良いのかわからないが、実にピッタリのエピソードだなぁと感心した。さすがに一回り上の哲学者は小沢氏の本質を喝破している■そしてここに、現在の小沢人気が国会議員に多く、国民の感度とは全く逆となっている解答となっている。