2010/08/03

市民が予算を決める

 
■7月30日早朝のNHK ニュース。「市民が予算を決める」という取り組み。なるほど地方自治のあるべき方向の一つであろうと思う■ただし、このようなやり方には“最大の弱点”が隠されている■それは、そのおカネ(税金)がどこから来たのか?という認識が省かれている点である■最初からお金が用意され、使い方決めて下さい■これでは役人の、ある意味、野放図な仕事ぶりを擬似的に市民に追体験させるだけである■それでも経済が右肩上がりの時は良い。弱点が露呈するのは税収が落ち込む時である。つまり「市民がマイナス予算(予算を削ること)を決める」ことになる時である■その時初めて、そのおカネ(税金)がどこから来たのか、考えざるを得ない■現在の市民自治の最大のテーマは「市民がマイナス予算を決める・市民が予算を削る」ことができるか、この一点にかかっている■このことが出来れば(合意形成が出来れば)、もちろん地方議会など、いらないのかも知れない■残念ながら世田谷区においては、先にあげた検証委員会では“マイナス予算を決める”合意には至らなかった■結局、議会という“解毒作用機関”で“マイナス予算”を考えることになるのである。