■朝日新聞が民主党政権の総括をしてしまった。マスコミにあって民主党の政権交代に一番意欲的だった朝日新聞までが、その惨状を見かねて民主党の現実を報道し始めた■左の記事のごとく今回の「事業仕分け」についてほとんど断罪に近い書き方をしている■すでに言われていることではあるが、民主党が政権交代の謳い文句であった、国の一般会計と特別会計の総予算207兆円を「全面組み替え」することで新たな財源を生み出すと説明したことが、今回の3回目の「事業仕分け」でも出来なかった、ということである■出来なかった、と言っているのは朝日新聞である。民主党に比較的甘かった朝日新聞でも「幻想だった民主政権公約」と活字にせざるを得ない状況だということである■実は、これは大変なことである。すでに“新たな財源"をあてにして、多くの新規事業(言ってみればバラマキ)をやり始めているからである。当然、不足が生じる。そこでたどり着くのは増税ということに。民主党はみずから増税の引き金を引いてしまったのである■そのことも朝日にはちゃんと書いてある「むしろ今回の事業仕分けで見えてきたのは、仕分け人と官僚の激しいバトルを演出することで「これ以上の予算削減は難しい」と、世論に納得させる狙いがあることだ。政権内部からは「消費増税の議論を始める前に、事業仕分けで徹底的に官僚をたたく姿をみせる必要がある」との声も聞こえてくる」■こういうことが連日報道されて支持率が低下しないわけがない■民意は解散でもう一度出直せということではないのか。まだまだ国政は一寸先は闇だ。
2010/10/30
日本の縮図である学校の“雑用"
■学校は“雑用"が多すぎるのではないか。“雑用"が多すぎる分、先生が授業に掛ける時間が奪われている。結果として授業が“薄味"になっている■教え方は重要である。子どもの頃に何に興味を示すか、そのきっかけになりうるのが教え方である。そこに工夫や研究や努力の下準備がなければ、子どもの興味も失せる■うまい教え方というのは、本当に大事である■おそらく学校から“雑用"を除いて、教え方のみに特化しているのが“塾"の存在なのだろう■学校の“雑用"について考えると、それは教科学習を中心とした言い方であり、社会的にはこの“雑用"の多さこそが大きな問題である■だから少々の議論で無くなるわけではない。対処療法かも知れないが、学校現場で少しでも“雑用"から教師を解放しなくては公立校は良くはならないと思う。
2010/10/29
おかしな光景
■福祉保健の委員会に属していると、厚労省の腰の定まらない右往左往ぶりが直接地方自治に影響を及ぼすことがよくわかる■昨年のインフルエンザのドタバタは酷かった。その責任者が長妻元大臣であった。そういうこともあって菅政権で菅支持を打ち出したにもかかわらず再任されなかった大臣である■そこで“評価は定まった”と見るのが至当であろう。にもかかわらず、その人が今度は仕分人として登場である■今朝の読売はその“異常な光景”ぶりを伝えている■それは長妻元大臣の隣で年金問題の仕分けが行われ、同僚議員によって長妻元大臣が主張した事業が否定される光景である■これでは“戦犯”が違うところで裁判官をつとめているようなものだろう。この政権は“おかしな光景"があまりにも多すぎないだろうか。
2010/10/28
『世田谷行革110番』近々復活
■事業仕分けで早々とスーパー堤防の“廃止”が決まった。事業仕分けの“廃止”は本当の廃止ではないからその後どうなるかわからない■それはさておき、蓮舫大臣等の未熟な議論の組み立ては相変わらずである■別にスーパー堤防に味方するわけではない。その効果も正直なところわからない。ただ未熟な議論というのは400年かかるという点を逆手にとって、こんな事業はおかしいという論理の組み立て方である■確かに数キロの事業で20年かかっていれば全体が完成するのには400年かかる■しかし問題はなぜ400年かかるかという点に、疑問を差し挟まないのか、ということである。ここに問題の本質が隠されている■物理的には400年もかかるはずはない。やろうと思えばたった数年で完成する。それだけの技術力は日本にはある。物理的はそうである■つまり答えは明らかである。そこに住む、権利関係者の問題が複雑に絡み、それを丹念に扱っているからこそ400年もかかるのである■都市部の地方議員なら例えば自治体内の区道の境界線確定があと500年くらいかかるということは常識の範囲である。ましてや4メートル道路のためのセットバックなども何百年先ということは承知している■それは住民の権利を最大限尊重するという姿勢からきている■蓮舫大臣の合理的な考え方で行けば、日本全国、災害に弱い地域に住むのを禁止すれが良いということになる。過疎地に住むことを禁止すれば、毎年毎年災害のための費用は払わずに済むし、道路も維持する必要もない■或いはスーパー堤防を作ると決めたら、適用範囲の住人たちを強制的に退去させれば、たちどころに出来る、そういうことである■地方自治の現場からすれば、公共施設作るにも丹念な地元合意に数年を要することは当たり前であり、それでも反対運動は起こるのである■合理的と住民感情の問題は並列的である。物理的な税金の無駄遣いという論法は、実は政治的には破綻しているのである■さて、かねてより公的な場において『世田谷行革110番』の名称復活を望む声があり、近々その方向で手続きを取ることになりそうである。新たなスタートの準備しなければ。
2010/10/27
国政と地方政治は異なる
■「企業献金の解禁」で民主党の地方議員は大変だろうと思う■少なくとも自民党政治に異議ありということで民主党なのだろうけど、いつのまにか自民党と変わらないようになってしまった■確かに大型バス(国政政党)だから安心して乗ってしまって地方議員になったのだろうが、乗ったら考えても見ない方向に連れて行かれる、そういうことは民主に限らず地方自治の現場では多くある。ましてや政党が同じということだけで知りもしない国会議員の不祥事で謝らなければならないことも不本意であろう■やはり地方政治を国政政党が牛耳るというやり方には矛盾があると思う。現実に地方政治は政党政治のように見えて大統領制であり国政と制度が根本的に異なる■さらに地方自治はそれぞれが異なる財政状況から地理的な条件から産業体質からと、重要な政策の価値観が異なる■簡単に言えば、世田谷区議会の自民も民主もその他の政党も国政政党とは明確な一線を引いて地方自治ライクな議員集団という立場を鮮明にする必要があるのではないだろうか■つまり、地方議員集団は国政政党の下請け的な立場(被支配的立場)ではなく、支援団体的な立場になるべきではなかろうか、ということである■少なくとも政党に属さない私からはそう思えるし、その方が地方自治の発展には有効であろうと思われる。
政権につけば“にぎにぎ”?
■今朝の新聞にはぶっ飛んだ、くらいの驚き。思わず誤報・誤字と思ったくらい■どうみても民主党は「企業献金の廃止」を訴えていたし、それが党の“看板”である「クリーンな政治」に結びついていたはずである■それが背に腹は代えられないとばかりに逆方向に進めるとは■何でもアリのやり方に地方議員はただ黙認しているだけなのだろうか■国の借金には無頓着、予算の財源には思考停止の割には自分たちのカネには“もの凄いこだわり”とは。政党助成金は何のためにあるのだろうか。
2010/10/25
議員定数削減の流れ
■住民が意見表明等を行える手段が増えた。今では誰でもがインターネットで自分たちの意見を主張することも共有することも可能になった■最近はNHKでも一つのテーマについてスタジオでの議論に合わせてツイッターを流すなどして双方向性の番組が出来ている■行政でもパブリックコメントとを採用して、住民との距離は徐々に近づきつつある■要するに仕組みさえ作れば住民の意見要望は即座に取り入れ可能である■その流れからすれば、地方自治において「議員を通じて」という部分は少なくなっていく、ということだ■逆に言えば、有権者(支持者)の民意の通りにメッセンジャーとして動いているだけの議員は、むしろ“中抜き”の時代にあって、お払い箱となりつつある■さらには最近、住民投票についても片山総務大臣は「住民にとって重要な問題については住民投票でもっと決める仕組みがあっていいのではないか」と地方自治法の改正を視野に入れた発言をしている■当然、一人一人が大きな決定に参加できるほうが民主主義としては魅力的である(魅力的ということは民主主義が活性化することにつながるということでもある)■要は、技術の発展により、地方自治における直接民主制が少しづつ可能になっている今、それを取り入れる仕組みを設けることは避けられないことであり、それに応じて、(直接民主制がほとんど機能しないような前提で構築された)間接代議制も改良が図られていくべきではなかろうか、ということである■議員定数の削減についても、議員数を減らすことは民意を反映させないことだから反対、逆にもっと多くすべきだと主張する“頑迷派”がいる■そういう人たちに限って、重要なことは住民投票で決めるべきだと言うから始末に負えない■議員の仕事の半分は議決することである(他の半分は千差万別)しかも一部の意見の代弁者だけではなく、全体の奉仕者の立場から議決することが求められるのである(実はここの部分が議員という職責で一番むつかしい所なのである)■議員定数削減の流れには直接民主制との代替的意味が含まれて、新たな地方自治の可能性を模索することにつながる■威張ってるだけで実は行政に守られている議会なんかであればこの際、風穴をあけるべきである。
2010/10/24
東京問題
■日経の記事によれば、世田谷選出の小宮山洋子厚生労働副大臣、子ども手当を2千円から3千円を上積みするとのこと■8月の段階では5千円以上の上積みと発言していたが副大臣となってトーンダウン(正確には5千円から8千円の増額を主張していた)■世田谷区経由で支出される子ども手当は千円で約10億円に相当■それでも扶養控除などの廃止で3歳未満の子ども家庭には増やすんだという考え■一方で地元世田谷区では待機児数がワーストで保育園需要がダントツ。民主党の区議ですら子ども手当を増やせなんてということよりも待機児を減らせ、の大合唱である■控除から手当という考えには一理あると思うが、全体設計がバラバラでは無駄遣いにつながる■しかも福祉は現金給付から現物給付というのが主流である■要するに控除から手当という考え方と、現金から現物という考え方の整理がつかないまま選挙対策にしてしまって、現在に至っている■さらに子育てに関して、地方と東京、とりわけ地元である23区の状況はオールジャパンの基準と一致しない。このことを副大臣として取り込まないと世田谷の問題は解決しない■言ってみれば待機児解消は東京問題であるということである■そして何よりも、景気浮揚である。景気が悪ければ何の手だても政策も所詮“びぼう策"に堕するだけである。
2010/10/23
ホームページ再構築の費用が5250万?世田谷区
■左が世田谷区のホームページを新たに作り直す費用である。何と5千万超である。家一軒買えるほど■その費用の中核である既存データ整備とは2万3千ページを業者に目視確認修正させることである。それに3千万円■本来なら情報元である各所管がチェックすべきことではないだろうか。2万3千ページというと多いかもしれないが、各課では100ページほど。係にすれば10ページほどである■伝えたいことがある、それは各職員が責任をもって情報を発信すべきではないだろうか■しかも昔と違って小学生でもブログで情報発信を行っている時代である。こんなことだから公務員叩きは止まないのである。公務員が、といっても管理職クラスだろうが、自分たちに仕事について情報発信をしていれば、世の中の誤解はもっと少なくなるはずである■何でも業者任せ、丸投げで安心という姿勢は、長期的に見れば明らかに税金の無駄遣いである■もっと言えば、試験で採用する地方公務員であれば、このくらいのことが自分で出来て当たり前だと思う。そして新人の仕事はこのホームページの作成から始めれば現実的な勉強になるはずだ。
2010/10/22
やはり「すぐ取りかかる課」の創設を
■他区ではいろいろとやっている■しかし世田谷区では「できない、できない」のオンパレードとかで、何しろ動かない■そのことを痛烈に批判したのが20日の田中優子議員による決算意見である■世田谷区は「すぐ取りかかる課」を作るべきだ。区民や住民から何か言われたら、まず出来ない理由を考えるのではなく、できる手だてを考えるようにする、それを実践するのが「すぐとりかかる課」である■いつのまにか世田谷区は先進自治体から後進自治体になってしまった。提案権は議会にもある。新しいことは議会の仕事なのかもしれない。
2010/10/21
検察は法から離れた恣意的な判断するな
■「公金を詐取した場合、無条件で起訴すべきで検察官の恣意的な意思を入れるべきではない」■これが検察審査会の主張である。全く、否定するところのない、正しいことである■逆に言えば、検察は公金を詐取しても条件を考慮して起訴しない、ということが現実である■このことはあの尖閣の場合にも通じることだ■検察が勝手な判断で法に従わないことができるというのであれば、国民は安心して生活できない■ましてや都議である。都議だから起訴しないということであれば、不公平の極みもいいところだ■検察のチェック機関としての検察審査会は必要である。
2010/10/20
新宿区選管委員の報酬日額に変更
■やはり世田谷区でも必要なことだと思う■世田谷区の選挙管理委員会の開催日数は21年度は臨時会も入れて、年間40回。月当たり3回弱。1回の開催時間は30分、多くても60分以内■その他にも選挙管理委員会以外の行事があるが、委員会と同日というケースが多いという■これは私見だが、この職務は定められたことを、いかにそのとおりにやるか、という、そして主にやるのは委員以外の実務部隊であり、委員が素晴らしいから、素晴らしい選挙成果に結びつくというものではない、ということである■また選挙に関する経験がなくても十分務まる■しかし結果として、世田谷区では委員全員が元区議である■いろいろな面でおかしいことだらけなのであるが、まず原則にもどり日額に変えるところから再スタートだ。
2010/10/19
大阪春の陣
■大阪は燃えている。もの凄い財政危機だから何とかしなければというエネルギーが溢れている橋下知事■どげんか知事とは立ち位置が根本的に異なる■今は、地方自治体が国との関係をどう見るか、これによって目指す方向が違ってくる■結局どげんか知事は国からカネを引っ張って来ることを一番に考えていたようだ■そしてそれは多くの地方自治体に共通する姿でもあろう■しかしそれでは一方で国の借金を増やすだけである。もっと言えば、それまで国民が貯めた個人金融資産を食いつぶしているにすぎない■いづれ虎の子も底をついた時にどうするか。結局、夕張市のように自分たちのまちは自分たちで立て直すしかない。或いはIMFの経済管理下に入るのかも知れない(途上国?)■それにしても朝日新聞の調査では「大阪都構想」について43%が賛成で反対の28%を大きく離していることや、橋下知事の支持率が相変わらず78%という高さは、ひょっとすると大阪春の陣(来年の統一地方選)で大阪は変わるかも知れないと予感させる■そして東京では「都」の先にあるものを考える時期に来ている。
2010/10/18
2010/10/17
ロボット兵器の時代
■17日夜のNHKスペシャル「貧者の兵器とロボット兵器」は衝撃的であった■番組はすでに9月にハイビジョンで放送されたものである■簡単に言えば、貧者は現場で戦っているのに対して、富者は地球の裏側で画面を見ながらロボットに戦わせているのである■米空軍では「ロボット操作」が正式カリキュラムとなり無人機の数が増している■ゲームではなくコンピュータ画面で戦争が出来るのである■なんかすごいことになってる■そして、この分野の開発はどんどん進むのだろう■そうなると戦闘機とかヘリとかの有人攻撃兵器の“抑止力"という考えも、消えて行くのだろうか■番組での現場のことよりも日本の安全保障について考えてしまった。
2010/10/16
新宿区が選管委員の報酬を日額制に。何で2番じゃダメですか?
■新宿区議会が可決した。それも区長提案で■一方世田谷では議員提案で同じことを昨年の3月に審議している。にもかかわらず、世田谷では区長側を慮ってか反対する会派が多く否決されてしまった■内容も新宿区とほぼ同様でありむしろ世田谷の議員提案の方が先見性や根拠において優れていたと思う■何か新しいことをしようとすると、すぐに反対の理由を探すのは区の役人ばかりではない。そういう体質が染みついている。実はそこに現在の閉塞感の理由がある■もちろん、できもしない理想論を掲げて、期待感を盛り上げて、現実に打ちのめされるのは政治の失敗であろう。しかし、やればできることまで自己否定してしまう、内向きな態度は改めなくてはならない■政治は一番を目指す、ダメなら二番を目指す、それでもダメなら三番を目指す。目指す姿勢こそがまずもって大切である。誰かの後をついていけば良いという受身の姿勢からは卑屈な精神しか残らない。
2010/10/13
自分たちで考えなければ結局、高くつく
■世田谷区の予算規模は2500億円。そのうち国や都から来るお金で、右から左という、例えば子ども手当などを除けばざっと2000億円くらいである■そのうち人件費はだいたい500億円。事実上、人件費は最大の支出項目である■職員給与は給与条例主義という、いかめしい主義のもと、条例で定めたもの以外の支出は禁じられている。条例を定めるのはもちろん議会■それほど厳格な言い方がされているにもかかわらず、人件費の議論は議会でされていない■世田谷区は都内最大の職員数を抱える巨大自治体である。五千人の職員がいる。その人件費の議論が23区一緒で行っているのである■要するに区外で事実上決められている。そのことの弊害は大きい。そもそも予算委員会等でも実務担当者が区役所にいないので現場の議論の概要は伝聞型でしかない■区役所での担当は職員厚生課長ということになるが、昨日は記事にあるように飯田橋にある特別区人事委員会にまで出向いて勧告を取りに行っている状態である■記事にあるように「今年度の23区全体の人件費は約75億円削減」とあるが、おそらく世田谷区だけにあてはめて見れば7億円前後の削減ということになるのだろう(23区の中での世田谷の割合はどのような場合でもだいたい1割という見当で考えればそんなに外れていないと言われる)■となれば、今年度の予算で7億円が浮く、ということになるのだろうか■そこがまたややこしい。23区で財源調整をやっていて、その調整を都がやっているからである■要するに人件費はすべて公務員が決めているのが実態で、最後の決める部分で議会を登場させるという、こと■その昔、世田谷区の委員会で、「こんなことじゃ議会なんて三文判みたいな役割じゃないか」と発言したら大問題となり委員長が激怒したことがあったけ・・・■議会の多数派には「おまかせ民主主義」を肯定する向きもある。特に昨今の政治主導を掲げた政権党のハチャメチャぶりを見れば、役人にまかせておいた方が良かったんじゃない、という声も多く耳にする。確かに役人は試験で選ばれただけあり優秀であり、並の議員の平均レベルを超えている■そして目の前の失政や失敗はしないのかも知れない。しかしその優秀な役人たちが目に見えにくい所で、しでかしたことは何であろうか■それは一千兆にものぼる借金の山である。この山が“噴火"したら、言うのも申し上げないが、日本全国が、夕張市になってしまうのである■だからこそ、「おまかせ民主主義」詳しく言えば「役人おまかせ民主主義」のこと、から脱して区民の代表としての議会機能をあげて、情報を公開させ、みんなで議論できる状況にしようと孤軍奮闘しているのだが・・・■結局、「おまかせ」オンリーでは高くつのである。公務員給与を役人の手から区民の手に!
2010/10/11
座談会
■9月30日に新宿の某所にて地方自治の都政専門紙『都政新報』で事業仕分けに関しての座談会がおこなわれた■私のほかに、「東京の自治のあり方研究会」座長で一橋大学大学院教授の辻琢也氏、そして内閣府行政刷新会議事務局で政務調査官を務められた構想日本の政策ディレクターの中村卓氏の3人■テーマは事業仕分けについて■掲載分は全体で2時間近い議論のハイライト部分。とは言え全面使っているのでデカイ■そこで私が、予算審議の現場からの主張として述べたのは事業評価を相対的にすべきだということ■つまり、これまで役人の事業評価ではアレもいいし、コレもいい、その繰り返しであり、アレとコレのどちらを優先させるべきかという相対的な比較がなされていない■また、都市部という多様な価値観を有する区民が住んでいる所で、しかも85万人もいる自治体では、どの事業をもってして無駄遣いだと決めつけるのは、一見容易だが、合意形成にはなかなか至らない■だから比較優位の議論が必要だ■またこれほど財政が窮乏してくると、人件費の議論もタブー視せずチェックするべきだ、ということも述べた■最後に、中村氏から議会の中で事業仕分けをすべきだという提案があったが、私自身は大賛成なのだが、果たして他の議員が可能か、懸念を示した■理由は、たぶんどこの議会も同じと思うが、これまでは右肩上がりの経済成長を背景に、議会では“足し算型の議論"がメインだったからである。少なくとも主流は“足し算型"だった■これからは身の丈に合わせた“引き算型の議論"が必要になってくるがまだまだ定着していない■もちろん個人的には、また所属している『せたがや政策会議』としてはそういう試みをしてはいるのだが主流とはなっていない■以上の種々の問題はすべて地方自治法の古い制約からきているこては3人とも共通認識としている■自治法の規定では大きなことは議会で決めて、細かいことは役人が決める、という仕組みになっている。戦後まもない頃ならいざ知らず、都市部の予算は細かい事業の積み重ねで構成されている。それらの事業のチェックや優位性の議論なくしては無駄遣いをなくすことは不可能である■そのほか紙面で使われなかった面白い話もあったが、改革派の議論としては面白かった。
2010/10/08
来年の統一地方選の日程
■都知事選の投開票は4月10日、区議・区長選は4月24日■世田谷区の区議・区長選は今のところ12年ぶりのフツーの選挙日程に。4年前は都議補選が一緒にあり、8年前は衆院補選が一緒だった■今増加中の事前ポスターは、そういうこと■それにしても絶対貼るなとまでは言えないにしろ、過剰な(異常な)貼り方はどうにかならんだろうか、ということで議会の方では少なくとも現職に限ってだが、自粛の申し合わせを提案している。今のところ梨の礫だが■区民の迷惑とか景観を損ねているとか、区議会議員は考えなくて良いのだろうか■ちなみに世田谷区議の定数は52名。立候補予定者数は毎回80人前後。その人たちが、この世田谷中にベタベタ野放図に貼れば大変な迷惑■だいたい議員定数からして多すぎるという声を良く耳にする■かくいう私はこれまで一度も事前ポスターなるものを貼ったことはない■ポスター貼るヒマがあるなら議会でちゃんと働け、というのが区民の声である。
2010/10/05
予算編成過程はウラで?
■やればできるじゃん!といってもそれは板橋区の話■世田谷区では9月本会議に続いて決算委員会が行われている。そこで問題となっているのが、予算編成過程を明らかにせよ、ということ■区側は議会の意見を聞いてから予算編成をと言いつつも、そのための本会議が無い■つまり非公式な場面でなら議会の意見を聞きましょうという姿勢。これには少なからずの議員が怒っている■挙げ句の果てには、そんなことしたら弊害だ、とまで区の執行部は本会議で言い放つ始末■板橋区と世田谷区の状況は若干異なるが、予算編成プロセスを明らかにせよ、ということでは同じ。世田谷区の姿勢は余りにも臆病になっていないだろうか。時代はこの1年で政治的にも、経済的にも、市民参画(裁判員制度等)でも変わってきているというのに。
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