日照権について、そもそも最初の裁判が起きたのは世田谷だったという。まさに住宅都市ならでは、ということだろう。そうしたら、今朝の読売新聞に世田谷で太陽光発電をめぐるトラブルの報が・・・。
このトラブルが指し示す、太陽光発電が求める都市のあり様は、実は、行政が補助金を出せばいい、という単純な話でないかも知れない。
世田谷区にあって、太陽光発電を最大限活かすには、どのような配置(太陽と都市構造物との)が良いのか?おそらく高層ビルだらけとあっては上記トラブルは続発するだろう。現行の太陽発電では電柱の影さえ、その発電能力を左右するという。
もっとも最大の区有地は道路であるから、その活用も、圧力発電なども含めて考えられるかも知れない。「脱原発」というのは都市構造の変化を求める。
大型開発の見直し、という言葉の意味は、文字通りやめてしまうというニュアンスの他にこれまでとは違った価値観による“新たな開発”という方向性も含まれているのではなかろうか。「脱原発」には当座、省エネ発電としての火力発電の更新が急がれるだろう。熱交換率は世界最高水準という。その“時間稼ぎ”の間に、都市構造も変え、ライフスタイルも変え、太陽光発電や他の自然エネルギー発電の技術に期待する、賭けざるをえない、ということだろう。