2009/09/08

世田谷区本庁舎等整備審議会の議事録を読む(2)

●事務局が審議委員20名に説明したこととは「今まで区民の方からも、庁舎問題よりも学校の耐震化等のほうが先ではないかというご意見を多数いただいております」ということから始まる●もっともな意見である。でそこから事務局の説明は一転、自己弁護調を帯びる。「平成21年度末までに全校の耐震化の達成に向けて進めています」と●つまり本庁舎以外については、特に区民や子どもたちが使う施設は耐震化の手は打ってありますよ、と言いたいのだろう。確かに学校は広報紙で特集まで組んで21年度末(来年3月)までに完了すると宣言しているが、手つかずの区民利用施設はまだあるはず。ただし審議会のテーマは本庁舎をどうするかである。テーマから逸れたら議論は集約できないと懸念して、わざわざ他は大丈夫みたいな“布石”を事務局は打ったのであろうか●しかし、こののちの議論では、やはり本庁舎だけでは議論できないという考え方が浮上してくる●さて説明は本庁舎の物理的な面に及ぶ。第一庁舎はもはや北区と並んで23区中最古ということ。阪神・淡路大震災規模の地震が発生しても、ただちに倒壊、崩壊する危険性は少ない(ただし機能面はほとんど絶望的なことは私たちの会派で証明済Q.E.D.)●IS値は0.6は確保しているものの、災害応急対策活動に必要な施設としてのIS値0.9は確保できていない。従って庁舎は残っても災害対策本部としては使用できないことが予想される●ここでのポイントは建物は残っても災害応急対策活動はできないであろう、ということである。このことをどう見るか、見方によって様々な結論に結びつけられるのであるが●細かいデータの紹介はあっても、大方の説明が終わるのかなと思ったら、最後の最後で全く意外な資料を事務局は出してきた。それは私たちにとって意表を突く資料だった。【つづく】