本日の日経朝刊は「情報共有こそ社会の強さ」と打った特集を掲載。今回の原発事故に関して、記事によれば「公開すればパニックになると懸念した」と細野首相補佐官が述べているのだからガッカリだ。彼は39歳。ネット世界と縁が薄い高齢政治家とは異なるにもかかわらず、相変わらずの「知らしむべからず」体質をひきづり克服していない。
「公開すればパニックになる」とは役人の常套句である。これは議員の最初の関門でもある。パニックになるか否かは誰が判断しているのか、役人である。この論法は役人にとって最も都合のよい、もっと言えば情報操作の常套句である。政治家の細野補佐官はその判断・吟味を放棄している。
今や優秀といえども官僚だけで英知が結集できる時代ではない。在野の英知はネットで繋がっている。間違った情報はすぐに修正される時代である。何か言えばすぐに「ソースは?」と問われるし、ソース無しで何かを言うことが難しい。 しかも世界中と繋がっているから日本だけで隠そうとしても意味はない。信用を失うだけである。
役人がパニックになると言う情報こそ公開の価値があるものだと政治は理解しなくてはならない。3.11以降、あれだけのことが起きて、あれ以上のパニックなど起きるとは思えないが。