●公立病院については後藤武氏の「公立病院の生き残りをかけて」が詳しい●後藤氏は心臓外科医の経歴を持ち兵庫県の保健部長を務め、さらに兵庫県病院事業管理者を務めたまさに公立病院経営のベテランである●そこから見えてくるのは、公務員と病院の“相性の悪さ”が組合や財政というモノサシから明らかになることである●信じがたい話だが兵庫でも公立病院において組合は「患者の治療よりも組合員の健康の方が大事だ」ということで「手術は勤務時間以内で終わるように」という確認を労使で交わしていたという●その結果、担当外科医が「夕方になると、手術中であるにもかかわらず、早く終われ」と言われて焦る状態だったとか●公務員はいわゆる9時〜5時といわれているが、急病は時間を選ばない。では公務員の9時5時を柔軟にすれば、と考えるが、これが実際には公務員改革の最大の問題であり、簡単にはいかない●保育園の延長保育、図書館の開館時間の延長等も同様である。