2018/06/27

教育虐待と「七褒め三叱り」


「教育虐待」という言葉が新聞に載った。(6月27日朝日新聞)この言葉は前々回触れた「ルポ児童相談所」(著大久保真紀)で初めて知った。

一部を引用すると、

一流大学を迫る教育虐待

「しっかり勉強しろ!!」
保護者からそう言われ、参考書で頭をバンバンたたかれた高校生が、学校で先生に助けを求めた。連絡を受けた児童相談所のワーカーが、高校に趣き、本人に話を聞くと、保護者が一流大学に行くように執拗に迫ってくるという。児童相談所は心理的、身体的虐待に当たると判断、すぐに一時保護した。(引用ここまで)

えっ、高校生まで、と思ったが、ここで取り上げているのは様々な事情を抱えている場合が多いので、年齢は別にする。

よく云われる「あなたのためだから」症候群である。

先日行われたシンポジウムでも、「体罰という言葉は、ごまかしにすぎない。体罰と言うから紛らわしい、暴行と言うのが正しい」という趣旨の発言があった。

ましてや、心理的に追い込むことも虐待となると、範囲は広がる。

では、予防注射は?となり(もちろん健康のためであり虐待でない)、心理的には秋田の「なまはげ」は伝承芸能なのか??また全国にある「泣き相撲」は?

ともあれ、親が子どもに言うことをきかす為に「またお医者さんに注射してもらうよ」とか言う場面はある。あるいは手は出さないものの、怒鳴る場合もある。

しかし、今の時代、怖がらせることを持って、子どもに何かをさせるのはNG。

昔から言うように、「七褒め三叱り」が王道であり、叱り方こそ大人の知恵の働きどころだろう。

褒めるにしても、叱るにしても、子どもを対等の目線で観察しなければできないことである。それが親であろうとなかろうと。そこには「しつけ」という考え方は存在しない。