2012/07/12

複雑な視察


 緑が豊かでゆったりとした街。保健・福祉・教育が一体となった子育て施設を福島県郡山市にて視察。(左一番上はニコニコ子ども館)
 しかしそこで目の当たりにしたのは、屋外で遊べない子どもたちの施設のようになっている現実だった。(左真ん中は施設の中に当たり前のようにある測定所)当日はたまたま地元発祥の大手スーパーのヨークベニマルが地元貢献として提供し、郡山市が運営する「ペップキッズこおりやま」の20万人目の来場者記念式典と重なっていた。だから担当者が手薄ですみませんというような挨拶があった。視察目的とは外れるがその担当者が触れた一言が相当気になった。なぜならその施設は配送施設だった広大な土地を使って、原発事故後、外で思い切り遊ぶことができなくなった子どもたちのために、東北最大の屋内遊び場として建設されたものだったからである。様々なアトラクションコーナーや調理体験等ができる施設。昨年12月末に完成で、すでに20万人が来場ということである。これが東北の一つの現実である。
 郡山駅の前には線量計が設置されていたが、ざっと世田谷区より2倍くらいの値だった。音楽が盛んな街で、東北のウィーンと言われているらしい。(左一番下はキャラクターのがくとくん(楽都くん))
 原発問題、特に再稼働に進む政府の方向性は間違っている。子どもたちが緑豊かな自然の中で走り回れない社会は健全ではない。ただし電力消費地の人間がこんなことを言うのは申し訳ない気持ちがあって複雑だった。