●世田谷区議会で可否同数という事例は、戦後の混乱期を除いて、ない。現有議席51。議長を除く表決権を有するのは50。それが10月20日の議会で25対25の真っ二つに割れた(原因は左の記事参照。ただし勘違いで済むレベルではない)●中学校給食費会計決算の認定である●結果は議長が認定してしまったので例年通りに終わった●予算と異なり決算認定は直接区民生活に影響しない。仮に否決(不認定)となっても東京都にそういう報告をするだけである●じゃあ何のために決算審査をするのかと言えば、基本的には不正防止である。議会の目にさらすことで税金の勝手な使い方を許さないということである●加えて次年度の予算への参照意見を述べるという意味合いも含まれる●もちろんこの問題については決算委員会を通じて追及の矛先に立って、反対の論陣を張った。普通の区民感覚からすれば当然であろう●それにしても議会における賛否の一瞬というのは非情である。レントゲン写真のように議員の背景を投影させてしまう。時として思わぬ異変が明らかになることがある。