2009/12/05

次なる「重大な決意」

●すでに新聞は日米関係の悪化を伝えている。民主寄りと言われる朝日新聞でも「結論の先送りは、日米合意の早期履行を迫る米国、普天間の早期の危険性除去を求める沖縄のいずれの期待も裏切った。首相のやる気が疑われ、日米合意の白紙撤回とうけとられかねない。政権内には手詰まり感が漂っている。」(5日朝刊2面)さらに日米のやりとりを読売はリアルに報じている(左参照)●「鳩山政権の不誠実な対応がオバマ大統領の顔にどれほど泥を塗ったか」と言ったのは駐日米国大使。すごいこと言う。言われたのは日本の外相と防衛相。それも昨日のこと。さらに米国政府で「もう、首相を信用している人はだれもいない」だって●これって最悪の関係だろう。コトは交渉事である。外国(米国)との交渉事と国内(沖縄県)での交渉を同列で論じることはできない。(同列なら沖縄は独立国ということになる)ましてや国会の“固定した数”の論理で外交・安保を判断するというのは間違った民主主義である(県外と主張しているのは社民と国民新党および共産党くらいで、参院の国会勢力の1割程度。しかも「県外」の実現性のある対案は無い。これでは単に「出て行け!」ということか?)●つまり社民の主張は国会の中では圧倒的に少数にすぎないのに、連立ということで、その主張がまかり通ってしまうというのは、政府として民意を取り違えている●朝日は編集委員の星浩氏が5日の朝刊で「首相の12月危機」というコラムを掲載して鳩山政権を冷ややかに見始めている●年内見送りはあくまで日本政府の都合である。逆に年内に相手がどう出てくるかはわからない。今後、オバマ大統領の「重大な決意」があるかもしれない。時あたかも、もうすぐ12月8日である。(関係ないか)

※国の予算は決まらない、税制はまとまらない、地方負担はあいまいと地方自治を取り巻く環境は困り切っている。おまけに経済政策はバラバラで現実に区の生活保護世帯が急増して都の平均を上回っている。かつてない緊急事態である。にもかかわらず、政権の判断はモタモタしている。「生活が第一」のためには、やはり国がしっかりしなくてはどうにもならないことを今まさに実証している。だから外交・安保で国政選挙は選ばないとダメなのである。生活に直結する手当の話を大きくして国政選挙をするのは、やはり禁じ手なのである。何度も書くけど、地方自治のテーマで国政選挙を戦えば、国政のテーマで戦っている政党より身近に感じられることはあったり前なのある。まあそれが最大の勝因とは言わないが。