2013/04/30

「TOKYO」ナンバー

 4月30日の毎日新聞の都内版の下に、こんな広告が。
 広告のわりには上から目線の文体だけど、相変わらず「世田谷の知名度がますます向上し・・・地域産業や観光の振興、区民の地域の愛着や誇りを高める効果が期待できる」などと根拠のない風説を並べているが、芸がないというかワンパターン過ぎて小商いの極みだろう。
 東京商工会議所なら「TOKYO」ナンバーだろ。23区全体を「TOKYO」ナンバーにすれば、商圏としても十分。オリンピック招致にしても外国人はどこを見て東京を意識するだろうか。もちろんローマ字も必須。国土交通省の制約など(漢字3文字)それこそつまらん小役人の言い訳程度の理屈にすぎない。
 民間団体は必要な制度改革こそを国に求めるべきだろう。商売は小さくまとまると、ろくなことはない。(もちろん商売と地方自治の範囲は別もの。商売繁盛は税収に関係するけど、世田谷区内だけで商売をしなければならないというものでもない。極限すれば世界が相手だ。反対に地方自治は世田谷区限定である。このあたりの関係性の考察が短絡的すぎないだろうか)

2013/04/26

約20年後、南海トラフ巨大地震が来る

 毎日新聞4月25日の夕刊に火山学が専門の鎌田浩毅京大大学院教授の寄稿が掲載されていた。
 今月だけでも地震が頻発する日本列島・・・
 一体どういう状況にあるのだろうか。

 鎌田教授はこう断言する。「すなわち、18年前に起きた阪神・淡路大震災から直下型地震が起き始め、2030年代の南海トラフ巨大地震でピークを迎える、というシナリオである」「約20年後、南海トラフ巨大地震が日本社会を直撃することは必定だ。」
 つまり、そういう時間軸で動いている、途中で首都直下も富士山等の火山の噴火もあって、南海トラフ巨大地震へと・・・。もう想定外では済まされない。

2013/04/25

じぇじぇじぇ8割が支持って?

 そもそも、「世田谷ナンバー」というものを知っている区民がどれほどいるのだろうか。区長の個人的野心の延長線上にあり(政策とは関係のない)支持基盤の拡大という下心が隠されている「世田谷ナンバー」の強制導入。強制導入ですよ!(関心のない区民にとっては迷惑な話だ)
 実のところ「何を所有し、何を消費するかを基準に人間を格付けを意識する人たち」にとって、クルマはわかりやすい記号になっている。そして問題は、格付けの意識の無い、多くの人々にとっても、記号は有効に働いてしまうことである。(例えばドイツ車が好きで夫婦でドイツ車2台を持っていても、ドイツ車が好きという記号だけにはならないだろう)
 同様に住宅というのも格付けの記号としては有効に働く。今回の「世田谷ナンバー」の強制導入は、この二つの記号をより近づけようという制度の変更である。
 クルマという記号に乗って世田谷区民であるという記号を表示すると、一体どういうことになるのか?
 最大の懸念は、犯罪集団にとって「お宝が手あげて走っている」ように見えてしまうことである。
 そして「世田谷ナンバー」は選べない。実現したら全員「世田谷ナンバー」を強制させられる。ということである。
 実は、世田谷区民のほぼ全体の調査というのは8年前に行われている。「世田谷ナンバー」というダイレクトな言葉を使っていないとしても、約5割が「そう思わない」ということであった。もちろん8年という時間経過の中で区民の意識が変わったということがあるかもしれない。それにしても今回の8割支持というのは驚きだ。

2013/04/16

アイドル政党も束の間

 太陽の党と組む以前の維新と、以後の維新では、全く別モノという感じ。今や改憲論のタカ派政党という印象。

2013/04/15

自由な発想

 朝日夕刊の連載「へぇな会社」が面白い。鹿児島県阿久根市にある大型店「AZあくね」。すでに何度もテレビで取り上げられているが、要は記事にあるとおり「死に筋商品」も取り揃えている巨大店舗。
 地元の通産局が、認可するまで11年もかかったという。
 自由な発想やアイデアを官が規制しているようでは日本はダメだろう。着想は米国のアマゾンより早い。ネット通販ではないが、ロングテール理論に通じるものがある。(現在の取り扱い商品数は38万点)
 もっともPOS(販売時点情報管理)のデータは読まないという。その理由が「1品1行でも38万行。読めません。全体で黒字になればいいんです」というところも独特。
 データは重要かも知れないが、分析して、どこでも同じモノ、ではつまらない。
 「いつもと違う消費」への関心は高いはず。景気をちょっと良くしようとするなら、上から目線の規制を取り除き、商売人の発想を自由にすることだろう。

2013/04/14

都議選

 今朝の読売に都議会議員選挙(6月23日)の立候補予定者が載っていた。世田谷区は大激戦である。これによれば、事実上、政党・組織に属さない候補者は元都議会議員の後藤さんだけ。都議になるために政党に属する人もいれば、政党に属しているから都議を目指す人もいる。さらに都議になるために政党を渡り歩く人もいる。

2013/03/30

バカボンのパパ流?

予算委員会での採決風景
 どの世界でもそうだが、自分の信念を簡単に曲げてしまう人間は信頼されない。ましてや政治の世界で公約を手放すようなことがあれば尚更である。
 保坂区政の特徴は今や最大の「政敵」となっている議員が、そもそも保坂区長を擁立した一人会派の議員氏という構図に現れている。その議員氏にすれば、保坂区長が自民党政治になびいた変節は許されないのだろう。
 しかし今度は、なびかれた自民党が“苦悩”している。昨年は、あれほど、熊本区政を99%継続しているとまで評したのに、である。以下は自民・新風の25年度予算に対する賛成意見(3月27日)の最後の部分である。

25年度予算に対する我が会派(自民・新風)の態度の決断は大変悩ましいものでありました。車座と称する少数の区民参加手法、情報公開と言いながら、不都合なことは語らない、不言実行ならぬ有言不実行の姿勢、議会軽視のパフォーマンス、地方行政の役割にそぐわぬ施策、現場軽視のこども人権擁護委員制度の設立、目的の見えない若者支援組織の創設、さらに信頼関係を一方的に壊したことで、今後の多額の財政支出が懸念される小田急線連立事業の上部利用、この件は今後の次第によっては、極めて重大な責任問題であります。

 こうした、これまの区長の区政運営の姿勢だけを見れば賛成しがたいところであります。
 
 しかし15名を擁する区議会第一党が、予算に反対することによる区民生活への混乱を考えざる得ない。
 区長の評価のためではなく、現在そして今後の区民生活のために、区政に取り組むべきであるとの苦渋の判断であります。
 
 予算への賛成は、形の上では現区政の信託となりますが、我々は、我々の今回の賛成は保坂区政を認めたものではなく、区長を切り離した行政の継続性、安定性に目を向け、予算そのものを、おおむね了としたものでしかないことを重ねて申し上げておきます。

 これまで以上に悩み多き25年度が始まります。区長の予算執行のあり方の是非について更なる覚悟をもって、向き合っていくことを申し添え、賛成意見といたします。

 「区長を切り離した行政の継続性、安定性に目を向け、予算そのものを、おおむね了としたもの」というのは、もはや「賛成意見」ではないことは明らかであり、「苦しい言い訳」を通り越し「泣き言」のようにも聞こえる。(このような手法を自民は次も続けるつもりなのだろうか?こういう手法が議会の先例、しかもそれこそ第一党の先例となることの影響や責任を感じないのだろうか?これではバカボンのパパの名言「反対の賛成なのだ」と一緒であり漫画である。)

 ちなみに区議会第一党は議長を出しているので、仮に反対しても予算は通り、区民生活への混乱は生じない。

 なお私たちの会派は25年度予算について反対、そのことについては桃野議員のページを参照いただければ、わかりやすい反対意見となっております。

2013/03/28

臨海斎場は首都直下の時は使えない!?

 東京都が発表した液状化の可能性が高い地域(ピンクの部分)、液状化の可能性がある地域(クリーム色の部分)、液状化の可能性の低い地域(グリーンの部分)を実際の地図に当てはめてみると、当然のことながら、湾岸の埋立地域が該当する。
 その中に、臨海斎場Aのピンがある所(火葬場)があり、接続道路はすべて液状化の可能性が高い地域に囲まれている。言いたいことは、首都直下の場合、臨海斎場(火葬場)は使いものにならない可能性が高いということである。
 首都直下での東京都の死者は約1万人。現行の計画では地区会館等に遺体は安置となっているが、そんな状態で可能だろうか。23区の火葬場のほとんどが環七の内側にあり、交通規制の対象地域である。移動が一定期間制限される。東日本大震災では冬場に関わらず土葬を強いられた地域が多数あった。23区で土葬など可能だろうか?そんな残酷なことが可能だろうか?そういう先の先を読み込んで私たちの会派は予算委員会に臨んでいる。

2013/03/23

地下北沢駅?誕生 跡地活用は迷走

 左は23日の日経新聞。ようやく小田急線が地下にもぐり下北沢駅周辺の踏切9箇所が消えた。まさに40年以上にものぼる紆余曲折を経ての現実である。
 この記事を読むと、議会での答弁で聞かされていることといささか事態は異なる。昨夏の保坂区長の暴走で小田急と東京都との信頼関係は一旦壊れたものの、昨秋に保坂区長が謝罪して、またもとの鞘に戻ったように議会では聞いている。
 しかしこの記事では、今後の大きな問題となる「跡地」に関して小田急側の意見と相当食い違うようである。
 区の答弁によると、今年の早いウチに小田急や都と成案を得るようなニュアンスだったが、記事によれば「当初構想していた商業施設や住宅が整備できなければ、地権者の小田急の事業に打撃が及ぶ。3者が合意できない対立した状態が長引けば、計画にも影響が出る。」
 なにやら3者協議は思ったよりも決裂状態というか、一度信頼関係が崩されて、小田急はビジネスライクに徹する方向に転じてしまったようだ。しなくてもよいことをして、結果として交渉を不利にしたことのツケは区民が払わされる。

2013/03/13

バカじゃないの?


消費者にとっては名称が「消費税歓迎セール」となっていても、安けりゃ構わない!

言葉の問題じゃなく、仕組みの問題。インボイス方式だろ。

世田谷ナンバー

 保坂区長は自動車のナンバープレートを「品川」から「世田谷」に変えようとご執心だ。他にすることはないのか?という声をヨソに3月26日には成城ホールで区長参加のもと「決起大会」まで開く入れ込みよう。
 軽はずみな選挙公約が次々に破綻し、言ってることとやってることが違うどころか、最近では「次」を意識したのか「信念なき」区政にスウィッチ。
 そこに降って湧いた東商世田谷支部、商店連合会、工業振興協会3団体からの要請。世田谷ナンバーにすれば、知名度が上がるとか、地域振興、産業活性化、観光振興につながるとか、挙げ句の果てには区民としての誇りを高める効果があるとか。(もちろんそんな効果がどこの地域でも当てはまる訳ではない。このことは国交省の検証データで明らかになっている)
 今回のこうした産業団体の動きは国交省のご当地ナンバー募集の2回目にあわせているらしいが、最初の募集時(平成16年)直後に実は世田谷区で区民意識調査を行なっている。結果は上記の通り。ただしこの時の質問は「品川」ナンバーから「世田谷にゆかりのある」ナンバーということで行なっている。
 肯定的な回答は3割にも満たない。否定的な回答は約半分である。
 そこで今度は「区民の皆さんの気運を盛り上げよう」と町会・自治会を通じて署名集め。これって「ヤラセ」も甚だしい。そもそもそんな“需要”も関心もないのに、気運を盛り上げようなんて、役所が勝手に仕事を作っているに等しい。
 こんなことに公費と労力をつぎ込む保坂区政。

※一度、世田谷ナンバーに変わると、もう選ぶことはできない。世田谷区民が新車を購入する時はすべて世田谷ナンバーとなる。そして東京都で唯一、世田谷区民が乗っているのが世田谷ナンバーということにも。(現在の品川ナンバーの範囲は千代田区、中央区、港区、品川区、目黒区、渋谷区、大田区、世田谷区、大島、三宅島、八丈島、小笠原等)

2013/01/31

近代システムの劣化

 3.11以後の復興が進まないのは財源が足りないせいだろうか?
 1月26日の日経夕刊に載った建築家の内藤廣さんのインタビュー記事は今の日本を考えさせる。
 「復興が進まないのは、戦後の社会システムの問題」と氏は言い切る。
 「憲法の『私の権利』に関する条項には『公共の福祉に反しない限り』という文言がある。東日本の被災地では『公共の福祉』を前面に出さざるを得ない。だが、これは権利の制限につながるため、長く真正面から議論するのをためらってきた問題。みんなのため、町のためとはどういうことなのかを、おざなりにしてきたツケをいま払っている感じがする」
 内藤氏は、東日本大震災後にみんなが一生懸命取り組んでいるにもかかわらず、復興が進まない状況に、法律が気になって、復興に関する法律、土地の権利を規定する民法、そして権利を保障する憲法の3つを行った来たりして調べた結果、上述のような結論に至ったという。

 勝手に理解すると、数多くの「権利」が社会の中で「最適化」されずに、未解決態のままで、そのために多くの人々が不合理な状況に置かれている、ということになのだろうか。世田谷区では今後20年を見据えた基本構想作りに懸命だが、“今をどう見る”という作業を飛ばして急いでいるように感じる。

 

火だね?

 昨日の国会質問で維新の平沼氏が時間切れで「脱原発」の質問をしなかったことがニュースになっている。
 質問したことならともかく、質問しなかったことが取り上げられているのだからユニークだ。記事によれば、その部分は特に橋下氏がこだわって修正を求めた箇所。「段階的に原発依存からフェードアウトし、次第に脱原発を達成することが望ましい。」この部分をそっくり言わなかった。
 ベテラン議員が時間切れ、というのは不可解。事前に原稿を読めば、わかること。(普通は字数で目安つけるけれど)
 かつて平沼氏らが所属していた政党を「思考停止」と断じた橋下氏。まさか「質問停止」で応じたワケでもあるまいが・・・。

2013/01/29

財政破綻

 国の予算、総額92兆6千億円のうち借金(国債の新規発行)で賄うのが42兆8千億円。税収は43兆円しかない。
 これが日本の現状である。収入(税収)と同じ借金を毎年毎年続けている。大丈夫なのだろうか、と誰しもが思う。
 このあたりを若者の問題として取り上げているのがNHK「オイコノミア」という番組。
 その番組で先日かなり決定的なことが語られていた。(1月22日放送「僕らがツケを払う・・・のか!?」)
 それは2014年あたりが日本の財政破綻の分岐点になるという話。


以下はその問答。又吉とは芸人の又吉直樹氏、大竹とは大阪大学教授の大竹文雄氏。

又吉 その時(財政破綻)はいつ来るんですかね?
大竹 こればっかりはなかなか難しいんですよ。みんなが(国債は安全だと【注おおば)信じているわけですから。いつかというといろんな可能性があると思うんですけどひょっとすると早ければ2014年に財政破綻のきっかけを迎えるかもしれない。
又吉 2014年?もうすぐじゃないですか。
大竹 そうですね。だけど分かんないんですよ。
又吉 きっかけになる可能性がある、何かがあるという事ですよね。
大竹 あと1年ですよね。政府の日本の公債が1400兆円の金融資産を超えるかもしれない、と言われているんです。
又吉 いやー恐ろしいですね。
大竹 いま私たちはね、経済的に巨大な日本を潰すのか潰さないのか、ひょっとすると歴史的な分かれ道に立ってるのかもしれないですよ。
又吉 なるほど。・・・まさか日本がこんなに追い込まれている状況だとは思いませんでしたね。かなり不安になってきましたね・・・。【番組終了】


 つまり、日本の国債はそのほとんどを日本人が買っているから大丈夫という「安全神話」すら数字の裏付けを失いつつあるということ。財務省が叡智を絞って日本人に(金融機関を通じて)日本国債を保有させるような様々な仕組みを作っても、それを買う元手となる金融資産以上に借金が増大すれば、誰が国債を買ってくれるのか?たぶん外国人が買うかもしれないが財務省のコントロールが効かないから、国債の価格がある程度まで下がらないと買わない。すなわち国債の暴落と金利の上昇である。
 何がきっかけになるかは示していないが、財政破綻が進む過程をコンパクトにまとめたのが上の昨年9月28日の日経新聞コラム「大機小機」。そこで書かれているのは日本がたどり着く「禁じ手」のことである。コラム氏は日本と債務不履行に陥ったギリシャとの決定的な違いは日銀(中央銀行)からの低利借り入れという「禁じ手」が使えるかどうか、であり(ギリシャには独自の中央銀行を持たない)、公務員給与や社会保障給付の支払い不能に直面した政府はこれをやらざるを得なくなる、と云う。
 要は日銀にお金をじゃんじゃん刷らせるということである。
 
 デフレの今、モノがこんなに余っているのに、しかも需要がさっぱりないのに、どうしてモノの値段が上がるのか?と疑問に思うかもしれないが、貨幣価値が下がれば見かけ上は値段が上がることになる。

 実はNHKでは国債クライシスについて、ちょくちょく深夜枠で警告を発する番組を作っている。例えば2011年7月29日放送の「真夏の夜の経済学」では国の借金地獄から逃れる方法を述べている。
 そこでは当時は、まだ国の借金が924兆円(国債及び借入金)で、どうして国債は暴落しないのかということを経済学者の安田洋祐氏が解きます。

 その第1の理由は、政府資産があるからということです。平成21年度財務省・国の財務書類によれば
       土地    56兆円
       有価証券  92兆円
       貸付金   155兆円
       現金預金  19兆円
       出資金   58兆円
       その他
                     ----------------------
                       合計   647兆円

 つまり実質まだ300兆円くらいの借金だということ、ただし資産がいつでも換金できるわけではなく、ムリに売ればそれこそ資産が暴落すると安田氏も認めている。さらにこの資産は現在目減りしており、借金総額が1000兆円を超えて上記のように1400兆円に迫ろうとしている時に、どれほどの「抑え」になるのか。さらに米国債券等を売却すれば世界経済に影響し売るに売れないこともあるだろう。

 2番めにあげているのは、国債の95%は日本人が買っているから、というもの。ただしこれは上記「オイコノミア」で言っているように日本人の個人金融資産を超える国債をどうやって国民(実際には金融機関等を通じてだが)が買えるのか?これもあやしくなってきた。

 3番めにあげているのは、日本はまだ増税余地があるから、というもの。消費税が他国に比べて低いということである。これも、経済低迷の中で税率アップしても税収が増える保証はない、という段階にきており、これもあやしい。
 たった1年半前の番組にもかかわらず、借金の規模が大きくなると相対的に国債クライシスが起きない不思議な日本の状況の説明もあやしくなってきた。

 ここまでは国債が暴落しない理由の説明なのだが、興味深いのは、この借金大国の状態を解決する「裏ワザ」を安田氏が披瀝していること。
 何とインフレーション!ただし、インフレをどうやれば起こせるのか?またインフレの歯止め(コントロール)ができるのかが問題という、現在のいわゆるアベノミクスに対する疑問と同じようなことを安田氏は述べている。(どっちかと言えば安田氏は軽く語っていたように思えるが)
 ただ単純に考えても、仮に物価が上がっても同時に収入が増えなければ生活は困窮する。また無理な需要を作っても、エコポイント需要が去ったあとの液晶テレビ不振のように、消費増税前の駆け込み需要の反動だってある。
 
 確かにインフレによる借金の縮小というのは、例えば国の税収が500兆円くらいになれば過去の1000兆円の借金というのは、さほど大きな負担ではなくなる。ただしここで安田氏が指摘するのは、新規国債が発行できない、という決定的な問題である。
 これは借り手にとってはインフレは味方でも、貸し手にとっては敵になることからもわかりやすい。となればプライマリーバランスをゼロ(新たな借金はしないでやっていける財政運営)にしなければインフレーションを起こせないということになるが・・・。現状のようなままで新たな借金をしつつ、インフレを起こすということは必然的に日銀の国債引受のようなことになってしまうのだが・・・。
 次に安田氏が挙げた「裏ワザ」というのがデフォルト。もちろん推奨しているのではなく、国がそういうことをやり兼ねない、追い詰められればそうなる、というスタンスだろう。ナレーションではこう続く「かつて危機(国債暴落)を迎えた国々はその直前まで危機が近づいていることを認めようとはしなかった。世界で最も安全な金融商品の一つ国債、しかしその歴史をひも解けばデフォルト、つまり踏み倒しのオンパレードでした。」ちなみにナレーションでは「1998年にデフォルトを起こしたロシアでは市民の預金が封鎖、多くの銀行が倒産、通貨暴落、消費者物価が84%上昇、失業率は14%まで悪化、国民の平均賃金は23%減少」という。まあ、財政破綻しても国債暴落しても国民全員が生きていけなくなるということではないようだが。
 そして番組(真夏の夜の経済学)の最後で
 「国債の暴落は予測できないことが経済学で証明されている」これは経済学の真理だということを強調して終わる。

 すでに日本人は「想定外」なんてことは言うのはよそう、「安全神話」を疑ってみよう、起こってほしくないことに思考停止はやめよう、ということを学んだはずである。国が借金して地方自治の多くの施策を支えている以上、そして国の借金を手際よく増やすことに熟練した政党が国家運営をし始めた以上、考えられることは地方議員レベルで考えなくてはならないと思った次第。

2013/01/27

税金使って景気回復なんて


 125日までに議会各派(議員全員)への区側からの新年度予算の事前説明が終了した。
 まず驚かされたのは、国による「公共投資関連」に対してのおカネの出し方の気前のよさ。そして手際のよさ。まさに至れりつくせりの感が否めない。世田谷区でそうなのだから、地方ではちょっとしたフィーバー状態なのかも知れない。
 結局、昨年末の政権交代の“効果”が一般区民も知らない所で、つまり地方自治体の予算書レベルで素早く進行していたということだ。税金使って公共工事を増やし景気回復というのは、ここ20年失敗の歴史である。
 それどころか、国の借金は増え続けて止まらない。
 国の借金は国民からしているから大丈夫という言い回しもいずれ使えなくなる。
 そりゃ、国家予算の半分を借金で賄っていたら、日本の個人金融資産がどれほどあろうと、いつかはそれを上回り、国外から借りる時がやってくるだろう。
 とにかく民間による新たな産業を起こし経済を発展させなければ税収は上がらないし、借金体質から脱出できない。(左上は1月26日の日経新聞。「建設業界としては、スピード感ある動きに大いに感謝している」と業界代表が国交大臣に述べたということだが、その実態は各地方自治体の新年度予算及び今年度の補正予算の中に書かれているということ。)