2021/05/13

憲法のせいで厳しい検疫ができないという理屈はおかしい

日本は島国であり、“鎖国”がしやすい。にもかからず、外国名の新規ウイルスが次々入って来るのは不思議だ。1年たってもだ。


5月13日の日経新聞にその解答らしき記事が載っていた。何と厚労省が憲法22条を盾に、入国者の管理を「緩く」しているのだ。


※憲法22条 何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する


感染者数が減らないのは入国者を完全に補足できていない、なんて、この国はどうなっているのだ!


マスコミはこの状態をもっと詳しく、報じるべきだ。


入国者を完全に補足できない理由として田村厚労相は「憲法の制約上、移動の自由がある、判例でも出ている」と国会で答弁していると日経は伝えている。


「自宅での待機要請などに従わない人は1日300人に及ぶ」というのに、ほったらかしなのは、感染症対策の基本がとれないということで、国家が無いのに等しい。


一方で、日本の国民性につけ込んで、事実上の強制を国民に「お願いベース」で強いる時は国家が存在する。


先の全豪オープンテニスは、厳しい検疫措置をとったからこそ、大会を成功させられたのではないだろうか。パンデミックで、厳しい検疫措置をとることが憲法違反になる国なんてあるのだろうか。

2021/05/12

世田谷区の75歳以上の高齢者とIT弱者

 ●世田谷区の2021年5月現在の75歳以上の高齢者の数は以下の通り。


●どう思われるだろうか。今回のワクチン接種で明らかになったのは、高齢によって、ネット予約が自力で出来ない区民の問題である。


●高齢者イコール予約困難者というのは、早計かも知れないが、75歳以上の大半がスマホなりパソコン等を駆使して、積極的にワクチン接種の予約ができるとは到底思えない。


●ということは、新型コロナによる重症化リスクが高い人たちが、ワクチンに届かない状況にあるということだ。


●左表で現在90歳の区民は2923人いる。その方々が施設にいるのか、自宅で生活しているのかは、不明だが、視力、聴力に支障がなく、認知能力にも問題がなく、ネット環境にも精通しているとは想像できない。


●そこへにも、接種予約券は届いているはずだ。


2021/05/08

世田谷区のワクチン接種状況がわからない

 



世田谷区のワクチン接種状況がわからない



世田谷区は接種計画数を公開していない。現在予約受付(接種券の届いた日からできる)と接種会場は公開しているが、日々刻々と予約受付が進んでいるなか(5月8日現在で6万3千人の2回接種の予約が完了)どの会場のどの時間帯に空きがあるのかわからない。

5月10日から75歳以上の高齢者(10万7千人)に続いて、65歳以上(74歳未満)の高齢者(8万8千人)に接種券が郵送され、合計19万5千人が予約、予約可能者となる。

もちろん、全員が集団接種予約するとは限らない。あとで地元の掛かり付け医のもとで、という人もいれば、ファイザー社製を避ける人もいるし、そもそもワクチンはしないという人もいるから、今後、6万3千人(5月8日現在)の予約がどれほど増えるか不明である。(直近では75歳以上の範囲で1日3千人ペースでの増加)

しかも、75歳以上(10万7千人)の予約受付の段階で、電話もネットも繋がらないという状況を聞くにつけ、(予約開始は4月28日から11日経過した5月8日時点で予約者が6割を切っている)集団接種ワクチンを避けている人が多いのか、繋がらないのでイライラしている人が多いのか不明である。

一方で、区のHPの「接種状況について」によれば、

5月5日時点で、計1635人(旧二子玉川仮設庁舎にて741人、区立大蔵第二運動場(体育館)にて894人)の方に接種を行いました。

とある。接種開始は5月3日からなので、3日間で1635人である。

何度も書くが、区は旧二子玉川仮設庁舎、および区立大蔵第二運動場(体育館)の接種数(予約枠数)を公開していないので、それぞれの会場で、実際何人の人が一日受けられるのかわからない。(ちなみに旧二子玉川仮設庁舎は最初はB棟だけだが、途中からA棟2階、A棟1階と増える模様)

区としては当然、会場設定から接種時間と会場面積および接種人員の手配から一日あたりの接種者数を計算しているはずであり、それに基づいて予約を受け付け枠を決めているはずである。

簡単に言えば、一会場あたり、上限は何人ということが公開されていないと、全体計画の進捗状況がわからない、ということである。

今後予約する側にしても、今現在、どの会場の何日が空いているのか、おおよそわかれば、第二希望、第三希望とかの心づもりができる。と思う。

一会場あたりの予定数は現在公開されていないが、4月23日の福祉保健委員会で配布された当初案では旧玉川仮設庁舎(B棟)は一日あたり240人、区立大蔵第二運動場(体育館)は300人となっている。

このことからすれば、二会場で3日間で1635人接種というのは、ほぼ当初案通り進められたのだろう。

●それらの会場ごとの予定枠で(4月23日の委員会資料による)、公開されている開設日数を掛け合わせて、接種数を出してみると。

5月分集団接種開設日程一覧

6月分集団接種開設日程一覧

7月分集団接種開設日程一覧


5月は3万6千人、6月は8万3千人、7月は8万7千人となり、総計で20万6千人分の接種は可能で、これは世田谷区の65歳以上の高齢者数19万5千人をカバーできることになる。(これはあくまでも個人的な手計算で、現実には全員が集団接種することはないだろうし、各人の考えや予定によって何割がこの枠に収まるのか不明)


問題点

それにしても、こんな計画が可能だろうか?高齢者夫婦を考えた場合、夫と妻が同じ日に予約が取れる可能性は低い。そうなると、夫を支え、妻が支えて合計で4回、会場に足を運ぶことになる。


また独居高齢者で一人で会場に行けないという人はどれだけいるのだろうか。


たまたま大きな会場で「空き」があっても、自宅から遠い、近い所では接種時期が遅れるという選択を迫られる。(連日の高齢者の重症化リスクが報道されていることから希望者はなるべく急ぐと思われるが)


さらに問題なのは、他自治体では1回目の予約をすると自動的に3週間後の同じ会場、同じ時間帯で2回目の予約となるのに対して、世田谷区の場合、悩む予約システムになっている。


世田谷区の予約の方法では、


特に「3週間の間隔をあけて2回接種する必要があります。(3週間を超える場合は、できる限り速やかに2回目を予約してください)」以下の説明。

自由度が増すと言えば、そうかも知れないが、高齢者でなくとも、3週間後の同じ会場、同じ時間帯とした方が覚えやすいし、集団接種会場の状況も同じになる。

ちなみに、上掲の区の5月の日程表によれば、最初の5月3日に旧二子玉川仮設庁舎で接種した人は3週間後の5月24日には2回目を同じ会場で予約できない。2日延びた5月26日に2回目が予約できる。(5月4日、5日の接種者も3週間を迎えるので可能性として3倍の確率となる。)

こうなると、接種の周期性が失われ、区の説明にある「3週間を超える場合は、できるだけ速やかに2回目を」の「できるだけ速やかに」は具体的に何日間なのか、迷う。

そうやって迷っているうちに、予約日が埋まっていく・・・。

今、区のHPを見ると、「5月18日(火曜日)午前8時30分からワクチン接種の予約枠数を拡充します」とあるが、この文章の意味がわかる人がいるだろうか?

えっ、予約が「完売終了」して、予約がとれないってことだろうか?そんなことはないはず。計算上は(上記の条件で)予約数は十分足りているはずである。

さてさて、大丈夫だろうか、世田谷区、保坂区長。

※前回誤って5月中旬以降の予定稿をアップしていまいました。世田谷区のワクチン接種は順調にスタートしております。現時点での状況は本稿に書き改めます。