安倍政権の財務省の口を封じて、日銀にジャンジャン国債を買わせて、という政策も、結局は不発に終わった。
12日の日経新聞では、ついに、「財務省を信じない首相」、とまで一面に書いている。
そのことは別面で、安倍政権は国としての「財政健全化計画」を事実上、勝手に変えて、1000兆円にも達する「国の借金」に責任を負わない政策に踏み切ろうとしていることを伝えている。
また別面では、メガバンクのトップが日本の国債は、かつてのような安全性はなくなったので、購入も長期保有も控える旨の発言を載せている。(これは大変なことである)
「財政健全化計画」とは、1000兆円を超える借金に目処を付け、後世代へのツケを少なくする、歳出カットの計画である。
安倍政権とすれば、社会保障費を削ることに耐えられなくなった、ということでもあろう。要するに、人気のない政策なんて嫌だ、消費税だって1回上げれば内閣の仕事としては十分だと思っているらしい。(山口敬之著「総理」によれば)
日経新聞は、歳出カットの原典である「財政健全化計画」をもっとゆるーく改正して、財政規律を棚上げにしていいですか?を問うのが年明け解散の一つの目的だと書いている。
確かに、選挙で勝利すれば、安倍政権のやろうとしていることを承認したことになるかも知れない。
しかし、先進国の中で突出している「国の借金」が、いつまでも世界経済の中で「特別扱い」さるわけがない。
ここまでの日経の警告は、これまで黙らされてきた財務省あたりの「後ろ盾」がなければ書けないことだろう。
2016/10/12
2014/01/31
首相より、国の見た目が大切
安倍政権に好意的な読売新聞が31日の朝刊で、日中間の緊張に懸念を表明している。
要はダボス会議で欧米の専門家が、日中両国が武力衝突しかねないと次々に指摘し、その危険性は紛争やテロが続く中東より高い、と発言していることに読売の記者が驚いた、ということである。
中東より日中の衝突リスクが高い?世界の専門家はそう考えている?ダボス会議で世界経済のリスク要因として認知された・・・。
国内で、そんなことを感じている日本人はあまりいないだろうから、記者の驚きは国民の驚きだろう。が、これが世界の目であり、安倍政権はそのように映っている。深刻な事態である。
読売としては珍しく、記事を次のように締めくくっている「・・・国際社会にいらぬ誤解や不安を抱かせる発言は日本の利益にならない。内向き志向が強まる米国の日本離れを招く恐れすらある。不用意な言動を避ける慎重さは一段と重要になっている。」
要はダボス会議で欧米の専門家が、日中両国が武力衝突しかねないと次々に指摘し、その危険性は紛争やテロが続く中東より高い、と発言していることに読売の記者が驚いた、ということである。
中東より日中の衝突リスクが高い?世界の専門家はそう考えている?ダボス会議で世界経済のリスク要因として認知された・・・。
国内で、そんなことを感じている日本人はあまりいないだろうから、記者の驚きは国民の驚きだろう。が、これが世界の目であり、安倍政権はそのように映っている。深刻な事態である。
読売としては珍しく、記事を次のように締めくくっている「・・・国際社会にいらぬ誤解や不安を抱かせる発言は日本の利益にならない。内向き志向が強まる米国の日本離れを招く恐れすらある。不用意な言動を避ける慎重さは一段と重要になっている。」
2013/07/22
参院選比例代表の投票結果(世田谷区での投票結果)
今回の選挙、比例選出票と見比べると東京選挙区の裏側が見えてくる。
比例選出とは政党名を書いても、比例選出の候補者名を書いても1票になる。そのうち政党名を書く有権者は、その政党の支持者(例え一時的であろうとも、投票所にいる間は)と推測できる。とすれば東京選挙区でもその政党の候補者に投票するはずであろう、という前提で以下考えてみる。
自民党の場合、政党名を書いた人が9万3851人、そして丸川+武見両候補に入れた人が11万6547人と増えている。
一方、みんなの党の場合、政党名ではみんなの党と書いても、桐島候補には半分近くの人が投票しなかった。
表の数字のうち、東京選挙区候補者の票÷政党名の票数 では
自民党124%
みんな 53%
共産党 97%
維 新 80%
民主党128%
公明党144%
100%を超えればいわゆる浮動票の取り込みに成功したといえるだろう。
逆に100%を下回れば、所属政党と東京選挙区の候補者のつながりが浸透していなかったか、或いは政党のイメージにふさわしくない候補者と支持者に判断されたか(他のふさわしい候補者に流れたということも含めて)のいずれかであろう。(以上はあくまでも世田谷区という限られた地域での投票結果を元にした個人的な見解です。)
2010/02/15
与謝野氏の質問
■与謝野氏の質問は、よく練られていた。集中力をもって質問を聞かないと、過った答弁となる■実際、与謝野質問では「母親と政治資金の話をしたか?」と聞いているのに対し鳩山首相は「母親に政治資金の無心などしていない」と勝手に勘違いして自分で“事件性”を盛り上げる答弁をしてしまった■このやりとりから浮かび上がったのは、“実感”無き首相の姿である。おそらく鳩山首相は母親からの資金提供を知らなかったのだろう。しかし母親との何らかのコミュニケーションで、カネに困っている情報は母親に伝わった。そこで母親は親心で首相には気づかれないように秘書にカネを渡していたのだろうと■与謝野質問もこんな想定で作られていた。それにしても母親と秘書が“内緒で”月1500万、年間1億8千万のカネを“入金”していることに“気づかない”とは、感覚がおかしい、総理としての資格がない、と畳みたかったのだろう■それを「無心などしていない」という方向に首相が引っ張っていったから、与謝野質問そのものが信ぴょう性に欠けるような報道になってしまった■率直に言って鳩山首相という人は“実感”が乏しいのではないかと、疑われる。例えて言えば、感覚障害のような状況である■風聞では鳩山首相の性格として、結局最後に会った人の意見に従う、とか言われている。事の真偽は別にして、影響されやすいということなのだろう。感覚障害の場合、自分では良いのか悪いのか、痛いのか痛くないのか、苦しいのか苦しくないのかわからない。“実感”が伴わないから。そこで敏感な人の意見に頼るしかない■カネの問題にしても、鳩山首相は「カネに困る」という“実感”がわからないのだろう。“実感”はないけど秘書が困っているように言うから、たぶん困っているのだろうと、考える■他人の感覚を頼りに考えるというトップは大丈夫だろうか。
2010/02/14
霞が関文学論
■自治体の現場では保育園“争奪戦”の時期。一方国政では幼保改革が進まない■原因は「霞が関文学」を理解できない閣僚にあるらしい■これでは“政治主導”が聞いて呆れる■自民党政権は官僚をシンクタンクとして利用してきた。しかし利用する側が、いつのまにか教えてもらう側に退化し、末期はシンクタンクの暴走を止められなくなってしまった■民主党はこれに反対を唱えて政権交代をしたのであるから、シンクタンク、官僚の暴走を止めなくてはならない■しかし民主党の“治療法”は迷走している。権力という物理的な力で官僚の暴走を止めようとしているからである■それでは官僚の面従腹背を誘発させるだけである。基本的な“治療法”はもう一度、教えてもらう立場に政治がもどる、ことから始める、これしかない■幼保一元化って何?その説明を官僚から聞いていけば、どんな閣僚でも厚労省と文科省の再編が必要と気がつくだろう■或いは一体化って何?と尋ねていけば厚労省と文科省はそのまま、ということもわかるだろう。そういう質問をしないのか、出来ないのか?■自民党政治がおかしい、官僚の暴走がおかしい、そういう主張で政権をとったのなら、官僚と対峙し徹底的に“質問攻め”にすれば良い■質問は「おかしい」と感じる量に比例する。つまり自民党政治がおかしいと(本心から)思うから「どうしてそうなるんだ!」となるのであって、官僚の暴走がおかしいと(本当に)感じるから「どうしてそうなるんだ!」と“質問攻め”にできるのである■政治の源泉は「おかしい」と感じる力にある。自民党の凋落はこの、感じる力の退化にある■「霞が関文学」などというのは政治の退化のあらわれであって、閣僚諸氏が本当に自民党政権をおかしい、と思っていたか疑わしいということにもなる。(まあ地方議会でも役人にダメだと言われて疑問もなく従う改革会派の議員もいるし、あろうことか役人のご機嫌を損ねないのが議員の政治力だと錯覚している話を聞くが)2010/02/08
2010/02/01
「一方的に言いたいことだけを言うのは説明とは言わない」
■先日、小沢氏の会見について枝野幸男氏が述べた言葉である。小沢氏からすれば「会見で説明している」ということになるが、その内容が“自己主張調”では、とても「説明」とは言えないだろう■小沢氏の言動は「形式」の部分で止まっている■今は「中味」が問われる時代である。にも係わらず「形式」さえ整っていれば「中味」の曖昧さは関係ないという姿勢は、支持されない■同じことは社民党の福島党首の沖縄米軍基地問題の発言にも見られる■主張と問題解決(閣僚として)はリンクしていなければならない。県外、国外を主張するならば解決策が伴うのが閣僚としての責任だろう■要するに、もはやコトバだけで現実を勝手に糊塗できる時代ではない、ということである■県外、国外に頑張ります!その手だても示せず、そうなるように頑張ります、と国の大臣が言うのは、戦時中の一億総火の玉の精神論と同じである■誰も大臣のコトバなど信用していない。いや、ひょっとして夢のような解決策があるのかも知れない。とするなら小沢氏同様、その「中味」に触れなければ世論は納得できないだろう■おそらく地方自治レベルでは政治のコトバはもっと大切にされていると思う。逆に言えば、コトバへの責任追及は厳しいのではなかろうか■少なくともコトバをもった大切にしなくては政治はもたない気がする。
2010/01/26
生みの親の正体
■政治の風景は急速に傾きつつある■正月早々多くの国会議員が参勤した“権力の邸宅”は今や“事件現場(候補)”に変貌し、報道陣に囲まれている■一方で、国政の劣化は止まらない。国民も不安を感じ始めている。政治の仕事は「決めること」である。しかし「面倒なことは先送り」という体質が露呈し、「決めないことを決める」という漫画のようことを平気でやっている■要するに政権に自信がないのだろう■税金の無駄遣いをなくすことが新政権の主題であったはずである。当然、財政再建が最大の目的となる■だからこそ前政権のしがらみだらけの税の使い方に容赦なく切り込むはずではなかったのか。既得権益と闘うはずではなかったのか。■にもかかわらず、お金配りで国民の歓心を買おうという政策優先。さらには既得権益と闘うどころか選挙至上主義で味方にしようとする動きすらある■選挙で勝ったから誕生した政権である。選挙は現政権の“生みの親”である。一方で既得権益は“親の仇”であり選挙を戦う上での大義名分であったはずである■現政権の立ち往生は、その“生みの親”が実は“親の仇”と「同一人物」ではないかという“驚愕の事実”に打ちのめされている、といってよい■だからお金配り政策である■国の借金はどんどん増えている。国民一人あたり763万円である。子ども1人いる3人家族では2289万円の借金を抱えている。そこにさらに借金をして手当にしようというのだから救われない■国の借金は永遠にできるのだろうか。金利1%で年間10兆円である。
2010/01/16
カネのかかる政治
■ハイチの大地震■読売の記事によれば、「いい加減な建設計画の書類を当局に提出しても、ワイロを渡せば大丈夫。力のある中央政府の役人を買収すれば心配ない」■民主主義が遅れている国のことだから、と言えるだろうか■日本でもいわゆる東北地方の公共工事に関して政治献金のようなものが横行しているという■公共事業を受注する企業の政治献金なるものをいかなる理由があっても許してはならない。結局、企業は受注金額の上乗せか、手抜き工事でツジツマを合わせるしかないからである。被害者は国民である■16日の日経新聞によれば小沢一郎氏の関連政治団体に2000年から2006年までの間にゼネコン8社から6億円の政治献金があったという。一体ゼネコンは何を期待したのだろうか、そして企業としてどんな成果が得られたのだろうか■法的には何ら問題はないのかも知れない。時効だとか職務権限とかで■一方で政治手法という側面から見れば、一貫してカネのかかる政治を実践しているのが小沢氏である。時代に逆行していないだろうか。2010/01/09
“ホスト”クラブ
■田中秀征氏と田崎史郎の対談が興味深い(週刊現代1月23日号)■田中「鳩山政権は失敗してもいいところを重大視し、逆に失敗してはいけないところを軽視している」■田崎「(民主党は)ずっと野党だったので、要求するとか批判することしか、してきませんでした。だから物事をまとめる訓練ができていない。」■田中「自民党は、できないことは言わなかった政党です。ゴマかすことはあっても、できもしない約束を数字まで入れて言うということはしなかった。」■田崎「官僚のやることを自分たちでやるのが政治主導だと誤解している」■いちいち、ごもっとも■それにしてもつくづく感じるのは、民主党の議員の多くが「政治主導」が今なぜ必要なのか(逆に言えば官僚主導がなぜ悪いのか)心の底から“ガッテン”しているのだろうか?という疑問である■官僚や役人と闘った経験もなければ、騙されたり、ウソをつかれたりすることもなければ、役人にそれほど悪い印象を持たないだろう。それでなくともバッジをつければ先生、先生と奉られ、話を聞けば“理路整然”と淀みがない。さらに親切である。親切ついでに下のような“事件”が起こるのである■簡潔に言えば、役人というのは権力相手のホステス(ホスト)稼業である。その意味では与党の“大幹事長”の新人議員が“ホステス三昧”などまかりならぬ、という方針は正しい。
2010/01/06
最大の無駄遣い
■新聞によると、事務次官クラスから不満があがったという。「官僚の士気が下がっている」「意欲を持ってやっているが政務三役からなかなか指示が出ない」等々■高給高額役人があちこちで手持ちぶさたというか、やる気を失っている、ということである■これは即ち人件費の無駄遣いということである■果たして、官僚を働かせず、政治主導というのもヘンな話ではないか■権力だけで組織は動かない。“士は己を知る者の為に死す”といういささか古びた至言は上に立つ者のコミュニケーションの大切さを表している■政府が一体どうなっているのか国民にはわからない。与党の政治家たちは現状を自画自賛してはばからないが、確かめようもないのも事実である■比較できないからである■できることなら民主党州とか自民党州とか比べられたら、何が正しくて何がまやかしなのか一目瞭然でいいのだが。※もっとも官僚・役人の言い分を額面通りに受け取るのも“危険なこと”なのだが・・・。
2010/01/04
借金財政
■国の借金が地方も合わせて825兆円を突破するという。左記事■その下の記事は今から14年前の読売。当時はまだ221兆円だった■14年で借金は増えに増えた。それでも国家の財政破綻には至っていない。当時の大蔵省、現在の財務省は“騒ぎすぎ”なのだろうか■ギリシャが大変なことになっている。10月に中道左派政権が誕生し、巨額の財政赤字が露見し国債の格下げが行われ、それが引き金となって金融危機がヨーロッパに広がっている■日本はギリシャ以上である。危ないという指摘や段々と苦しくなってきているという兆候は、あの夕張市でもあった。しかしそれは財政破綻した後の転落地獄からすれば軽症に過ぎなかった■国も同様である。国債の信用が落ちれば、たちどころに財政破綻である■政権交代といっても真っ新な国の運営を任されたわけではない。会社で言えば、潰れそうな会社の経営を任されたわけである■国の舵取りの最優先は国を倒産させないことである。そして新政権の課題もそこにある■「控除から手当へ」と言うのは「朝三暮四」とどこが違うのだろうか■安易に借金を増やす政治は改めなくてはならない。2009/12/06
ウェディングケーキと政治
●売買契約は品物とお金の交換である。品物を用意したのにお金を支払わない場合、一方的に訴えられる。当たり前の話である。しかし民法には例外がある。それが「定期行為」というものだ●よく例にあげられるのは(実際にはあんまりないのだろうが)ウェディングケーキが結婚式に遅れた場合である。仮に10分でも、結婚式が終了した後では用をなさない●この場合、立派なケーキを持ってこられても代金の支払いを拒否できる●世の中、滅多に10分の遅れで支払いを拒否できるものはない。デパートで買い物してもそれくらい待たされることはある。たとえ何かの事情で1日遅れたって我慢の範囲であろう●しかしウェディングケーキのように決められた期日と時間までに(まさに定期)品物が届いてなければ、全く無価値になってしまうものがある●政治もそうである。間に合わなければほとんど意味をなさなくなってしまうことがある。あるどころか政治はすべてと言ってよい●残念ながら国民は政治の「定期行為」には税金の支払いを拒否できない。
2009/12/05
次なる「重大な決意」
●すでに新聞は日米関係の悪化を伝えている。民主寄りと言われる朝日新聞でも「結論の先送りは、日米合意の早期履行を迫る米国、普天間の早期の危険性除去を求める沖縄のいずれの期待も裏切った。首相のやる気が疑われ、日米合意の白紙撤回とうけとられかねない。政権内には手詰まり感が漂っている。」(5日朝刊2面)さらに日米のやりとりを読売はリアルに報じている(左参照)●「鳩山政権の不誠実な対応がオバマ大統領の顔にどれほど泥を塗ったか」と言ったのは駐日米国大使。すごいこと言う。言われたのは日本の外相と防衛相。それも昨日のこと。さらに米国政府で「もう、首相を信用している人はだれもいない」だって●これって最悪の関係だろう。コトは交渉事である。外国(米国)との交渉事と国内(沖縄県)での交渉を同列で論じることはできない。(同列なら沖縄は独立国ということになる)ましてや国会の“固定した数”の論理で外交・安保を判断するというのは間違った民主主義である(県外と主張しているのは社民と国民新党および共産党くらいで、参院の国会勢力の1割程度。しかも「県外」の実現性のある対案は無い。これでは単に「出て行け!」ということか?)●つまり社民の主張は国会の中では圧倒的に少数にすぎないのに、連立ということで、その主張がまかり通ってしまうというのは、政府として民意を取り違えている●朝日は編集委員の星浩氏が5日の朝刊で「首相の12月危機」というコラムを掲載して鳩山政権を冷ややかに見始めている●年内見送りはあくまで日本政府の都合である。逆に年内に相手がどう出てくるかはわからない。今後、オバマ大統領の「重大な決意」があるかもしれない。時あたかも、もうすぐ12月8日である。(関係ないか)※国の予算は決まらない、税制はまとまらない、地方負担はあいまいと地方自治を取り巻く環境は困り切っている。おまけに経済政策はバラバラで現実に区の生活保護世帯が急増して都の平均を上回っている。かつてない緊急事態である。にもかかわらず、政権の判断はモタモタしている。「生活が第一」のためには、やはり国がしっかりしなくてはどうにもならないことを今まさに実証している。だから外交・安保で国政選挙は選ばないとダメなのである。生活に直結する手当の話を大きくして国政選挙をするのは、やはり禁じ手なのである。何度も書くけど、地方自治のテーマで国政選挙を戦えば、国政のテーマで戦っている政党より身近に感じられることはあったり前なのある。まあそれが最大の勝因とは言わないが。
2009/12/03
2009/12/01
政権のDNA
●怖い話である(11月28日毎日新聞「近聞遠見」)●今から四十年近く昔のこととは言え、今はなき社会党のスター政治家が、政権の中枢にいた田中角栄大臣から、何と大臣室で現金を受け取っていたという話だ●こう書くとナマナマしいが、その手際の良さがいかにも“角さん”らしいと書かれては、まるで世話物を見せられているようだ●「カネはあって邪魔にならんよ」その一言で受け取ってしまった。額は百万円。現在にすれば五百万くらいになるだろうか●スター政治家のフトコロ事情には触れていないが、常識的にみてかなり苦しかったのではなかろうか●そうでなくては、いくら昔の時代感覚といっても「邪魔にならない」という理由だけで貰うだろうか●結局この話は、田中角栄という不世出の金権政治家の「人の弱みにつけ込んで」政治を動かすテクニックの一端を示している●もっとも「つけ込んで」いることを、感じさせないのが神業であろうが●その後スター政治家は反戦平和で名を馳せたが、金権政治にはジャーナリスト出身議員としては触れなかった●発信力のあるテレビ出身議員への“口止め料”とすれば田中角栄氏にとっては“安かった”のかも知れない●そして現在、その角栄氏の“愛弟子”が政治の中心にいる。さすがに金権政治は御法度の時代である。しかしながら、新人議員には“落選の恐怖”を、中堅議員には“政権ポスト”をチラつかせながら統率するのは、有権者からは気分の良いことではない。ましてや議員立法や質問を制約したり、請願の紹介を自粛させたりと、選挙に勝ったらまるでやりたい放題の観がある●それもこれも選挙大勝の原動力が小沢一郎氏だったからであるが、彼の選挙手法は何か。見るところ、“師匠”と同じコトを国民相手にしようとした、としか思えない●大臣室で国会議員に現金を渡すのは金権政治そのものである。しかし選挙を通じて国民に現金を渡す公約を掲げるのは何?政治というのだろうか●子ども手当、農家の戸別所得補償、高速道路無料化。困っている人からすれば喉から手が出るほど、であろうし、余裕のある人でさえ「カネはあって邪魔にならんよ」ということであろう。そのことからすれば「コンクリートのバラマキから人へのバラマキ」というのは至言である●さらに国政問題を地方自治の問題に置き替えた選挙戦略は、有権者の生活実感に沿ったものでわかりやすかった、反面、本来の国政のテーマである経済・外交・安全保障の問題を有権者の視界から遮ったのも事実である●要するに地方政治のテーマを国政選挙でやって大勝したということである●大勝した結果、何事か大きな改革をやるには一党独裁的な、つまり昔の「一致団結箱弁当」のような体制がやりやすいと考えるのはあまりにも短絡的である。改革を仮に終えても独裁体制は残り続けるのが歴史の通例である。それどころか改革ができない理由を隠すためにモンスター化することのほうが多い●だから独裁は悪であり、独裁体制への方向は許してはならない。かと言って自民党がああではね。まことに怖い話である。2009/11/30
2009/11/22
この大事な時に
●11月6日の参議院予算委員会で、前厚相の舛添氏が長妻厚労大臣に、インフルエンザワクチンの容器について質問していた●実はその容器が大問題となっている●ワクチンは一度容器を開けると24時間以内に使わないとダメになる●長妻厚労大臣の主張は通常は一人分づつを容器に詰めるが、そうなると作業に時間がかかる。まとめて何十人分を大型容器に詰めて出荷したほうが時間がかからない、早くできる●舛添参院議員は街の個人病院で集団接種でもないのに何十人分もの大型容器に入ったワクチンは使い切れない、残りは廃棄することになりムダになる、と主張、私だったらこんなことは許可しないとまで言った●それから2週間たってNHK番組の『特報首都圏』で、まさに舛添参院議員の言うとおりで、医療現場ではかなり使い勝手も含めて混乱しているとのことである●まあ、感じとすればヤクルトの1リットルボトルみたいなもので、使えないし買わない(だから売っていない)●大臣のもとには早く医療現場に届けてくれ、全国各地から悲鳴にも近い要望が殺到していたのだろうが、11月6日の時点で舛添氏から的確な指摘を受けていたのだから、大臣の判断ミスだろう●11月19日の毎日新聞「二転三転ワクチン騒動」ではこう伝えている「長妻昭厚労相は6日の参院予算委員会で『10ミリリットルの容器で出荷すれば、梱包とか手間が省けて製造量を増やせる』と述べ、より多くの人が早い時期に効率よく接種できるとの見解を披露した。『1ミリリットルでは2回分を注射すれば容器は廃棄処分』などとリサイクル環境問題に論点をそらしたかと思えば『製造会社の1社が1ミリリットル容器で作るとすると季節性インフルのワクチン製造を中止しなければいけないという話なので、ぎりぎりの判断をした』支離滅裂である。」●毎日新聞は厚労相の判断を支離滅裂とまで断じている。結果がこうだけに否定もできないだろうが●さらに毎日新聞は22日の朝刊で“強権「一匹オオカミ」”と見出しを打ち、完全に批判キャンペーンを張っている●その記事は以下のように結ばれている「自ら壁を築く長妻氏を厚労省幹部は『少しでも官僚に妥協するとオレは終わりだと、針のよろいを着ている』と言う。省内に『長妻派』と呼べる職員はいない。『一匹オオカミ』の長妻氏には、党内にも足場はない。当初は頻繁に開かれていた、副厚労相、政務官との政務三役会もめっきり減っている」●嫌われている官僚の発言は別としても、政務三役会や党内でも浮いているというのは尋常ではない●現在、日本が直面している感染症対策の最前線は大丈夫なのだろうか。一丸となり得ていない厚労省。2009/11/19
2009/11/18
いつか来た道?まさかね
●マスコミ効果抜群の「事業仕分け」。国会議員の活躍も正義の味方のように一刀両断で小気味よい●しかし政治の分野でそんなヒーロー・ヒロインのような態度がとれるものだろうか●昨日の時事通信では財務省の役人が作った「極秘マニュアル」なるものが配られていたことが報じられている●これを見れば何も知らない国会議員でも短時間で問題点を突ける、とのことである●真偽のほどはわからないが、何やら焦臭い雰囲気である。当然ある程度の情報提供は財務省主計局からあるとしても、仕分け人が、マニュアル通りにやっていたとしたら大問題である●最初から違和感があったのは、ああもバッサリ切れるものだろうか、という点である。しかも自信に満ちて●こういうことは、事実ならそのうちバレるものである。もちろんそうなったら政治主導どころではない大スキャンダルとしてマスコミは扱うのだろう●まあ、国政素人の勝手な推測だが、政府にも入れない、国会質問もできない、議員提案も禁止されて、活躍の場を与えられない中堅議員のあせりにつけ込んで、舞台とシナリオを用意しますよ、って財務省が近づいてきたのでは、と。これって例の偽メール事件の構図と酷似(もちろん財務省が偽情報を提供したのではないが、民主党の根幹である政治主導に反する情報提供を行ったという意味で)●そもそも最初に違和感を覚えたのは、仕分け人の国会議員が事前に対象となっている、いくつもの事業現場を見たいはずだと思ったのだが、それよりも見に行ったのは地方自治体でやっている「事業仕分け」の現場●いかにも、シナリオは覚えた、あとはこうやればいいんだ、それを学習しに来ているように思えたからである●とは言え、本来なら財務省の役人がやるべきことをタレント性十分の国会議員がやったことで世に知らしめた効果は画期的である。国民的には良かったの一言である●あとは(あるとすれば)民主党の中の問題ということか。
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