2014/08/27

騒音問題


 8月27日の読売が、国土交通省が羽田空港の新たな発着ルートの検討を始めたことを報じている。羽田空港に発着できる飛行機の便数を大幅に増やすのが目的だが、その飛行ルートを見ると世田谷区も無縁ではない。

 読売の図に、世田谷区の位置を赤く塗ると上図のようになる。

 離陸コースが、玉堤、玉川田園調布、尾山台、等々力、奥沢、野沢、下馬の上空を通過するように見える。時間帯は午後3時〜午後7時に限定されるというが・・・便数も集中して多い。

 着陸コースは世田谷区はかからないが、中野区、渋谷区、品川区上空を1,000メートル以下で降下する(港区や品川区に一部地域ではスカイツリー634メートルより低い高さを飛ぶ)から騒音も半端ではない。

 世田谷区に限っていえば、離陸コースと着陸コースがクロスする地域に隣接する北沢、代沢、池尻、三宿、下馬あたりが頻繁となる。

 音は微妙で繊細な問題となる場合が多い。ましてや騒音となると、それがどんなに小さくとも火ダネとなる。


2014/08/16

8月15日


 話題の書。「要するに、現存の体制は戦前・戦中さながらの〈無責任の体系〉以外の何ものでもなく、腐敗しきったものと成り果てていた。」と著者は言う。

 3.11以後の政府の無能ぶりを、あの無謀な戦争へ突き進んだ姿に重ねて、国民は「侮辱」の中に生きている、と説く。簡単に言えば国民は政府に舐められている、ということだろう。

 8月16日の読売新聞に堀場製作所の最高顧問の堀場正夫さん(89歳)が戦争末期のことを述べている。「終戦までの半年間は(国は)死に体のようなものでした。負けるのを少しでも先延ばしにしていた感じです。だからといって、どうせ負けるなら早く降参しようじゃないかという空気もあまりなかった。」

 もともと戦争を開始したのも、また終了させるのも、責任者不詳のような国だったところに、「決めてくれる」強い国に負け、占領されてしまった、というのが戦後のスタート。誰かが終わらせてくれたという意味で「終戦」同様に、国民が被った大損害もあたかも自然災害のような認識でいいのだろうか。二度とこのような惨禍を起こさないための総括が行われていない。

 ところで、15日の戦没者追悼式での安部首相の式辞の中で、「戦没者の皆様の、貴い犠牲の上に、いま、私たちが享受する平和と、繁栄があります。」というごく当たり前の、いつも使われているであろうフレーズがある。戦没者というのは軍人、国民すべての犠牲者をさすとしても、冷静に考えて見れば、ちょっとおかしい一文ではないか。

 そもそも、当時でも米英との戦争は無謀だったと考えられていた。つまり昭和16年の真珠湾攻撃にはじまる太平洋戦争をしなかったら、現在の日本はどうなっていただろうか。もちろん対日経済制裁という締め付けがあったにせよ、その後の4年間で戦没者の数を上回る被害が出たであろうか。日本国の国境線も現在より狭くなっていただろうか。仮定の話だから何の意味もないかもしれないが。

 例えば上記、堀場氏が述べたように、負けるのを半年も先延ばしにしていなければ、東京大空襲を始めとする本土空襲や、広島、長崎の戦没者は、救われたはずではなかろうか。(これらは戦争というものではない虐殺である。)

 戦争をし、負け、国土を失い、多数の国民を死に至らしめたから「私たちが享受する平和と繁栄がある」というのは、もはや意味不明である。

 まず、政府は国益をそこねた戦争をしたことを、そのことにより国民に多大なる犠牲を強いたことを謝罪することから始めるべきで、謝る側と、謝られる側が明確になっていない、それどころか同じ側に立っているとすれば、それこそ永続敗戦論の著者の言う、無責任の体系が今日も続いているのである。このことは対外的な責任とは別次元のことである。日本の政治の質を高めるためにである。

2014/08/08

石破氏の彗眼

 夕刊フジのネット版で過去の石破氏の発言が掲載されている。これは平成19年の参院選で第一次安倍政権が敗北した直後の石破氏の発言だ。当時は石破氏は安部首相の責任を追及する急先鋒だった。

「(安倍)総理は『私を選ぶか、小沢(一郎)さんを選ぶかの選挙』とあれほど言った。それで(有権者は)小沢さんを選んだ。そのことをどう思うかと聞かれて、総理は『私は使命を守る』という。答えになっていない。国民の意志を完全に無視している」

 これはまさに、「特定秘密保護法」や「集団的自衛権の閣議決定」の一方的な安部首相の主張と軌を一にする。答えになっていない。答えになっていないのだ。石破氏の政治的感性はまともだと感じる。

 さらに石破氏はこうも言う。


「総理は『私の内閣』とか『私の使命』とかそういう言い方をするが、内閣は個人のものではない。『私の使命』って、王様じゃないんだから」

 これも憲法解釈を一内閣の勝手でやってしまう第二次安倍政権の今日を予見させる発言である。これは今から7年前の石破氏の発言である。

 さらに石破氏は言う。参院選敗北の責任を取ろうとしない安部首相を糾弾して

「私だったら即座に辞めて、落ちた人のところに謝って回る。でも総理は落ちた人の気持ちが分からない。総理は週末ごとに大きな私邸だかなんだか知らないがお帰りになり、普通の人が行けないようなレストランでお食事になる。選挙の苦労もしていない。苦しい状態にある人にシンパシーが持てない。選挙で奥さんともども土下座して落選した人の気持ちはわからない」
 
 安部首相の本質を喝破した石破氏の去就が注目されている。内閣と党という距離のある関係ならいざしらず、これほど価値観の異なる人が内閣の一員となるはずはない、と思う。

2014/08/01

中国は大丈夫か?


 7月31日の日経新聞の記事に驚いた。まるでB級映画のあらすじが書かれているようだ。

「現在の妻と結婚するため、前妻を交通事故に見せかけて殺したとも伝えられ」

「警察機構や武装警察の指揮権を持ち『軍以外のあらゆる強制執行力を握る男』と恐れられた」

「周氏は薄氏と組んであわよくば習氏の国家主席就任を阻止し、自らもキングメーカーとして君臨することまで考えてた節がある」

「周氏は指揮下にある公安権力を駆使して胡氏や習氏らの通信を盗聴し、弱みを握って取引材料にしようとしていた」

「『周氏が薄氏と諮って軍事クーデターを企てた』『周氏は少なくとも2回、習氏の暗殺を謀った』。そのような噂を少なからぬ党員が信じている。」

「事件の公表まで時間が掛かったのは、周氏追及に慎重姿勢を示す党長老らとの意見の相違がなかなか埋まらなかったからだ。その間、習氏は周氏らの汚職を示唆する情報を『出所不明の噂』として流し続けた。」

 これが中国の最高指導部の姿として日経が伝えている内容である。

 さらに、8月1日の日経では、腐敗摘発が特定の派閥に偏っていて、「腐敗があっても習氏の基盤である太子党には手を出さないのか。党内では不満がくすぶる。」とある。

 そして何よりも、摘発で1兆5千億円相当の財産が押収されたこと。

 経済開放政策で「世界の工場」となり、じゃんじゃん儲かる国になったものの政権トップがこれでは、この国は大丈夫なのだろうか。

 しかも貧富の差は縮まらない。一握りの者が政治権力で富を独占する構造は、近代以前ならまだしも現在では犯罪である。それでも働いても働いても稼げない時代から、働けば働くなりに稼げる時代への転換に国民は酔っているのだろうか。

 重要なことは「情報公開」である。「情報公開」グラスノスチによってソ連はその政治体制が崩壊した。「情報公開」に耐えられる国家でなければ民主的とはいえない。

2014/07/27

世田谷区もやられた?生活保護サギ?

 毎日新聞が、無職の女(48)が三鷹市と相模原市と川崎市の三つの自治体から同じ時期に生活保護を受けていた疑いがあると報じている。さらには、この無職の女(48)は世田谷区からも三鷹市と合わせて受給していた疑いが浮上。

 記事によると「生活保護の受給状況は個人情報保護の観点から自治体間で共有されていない。無職女が生活保護を三重に受給できた背景に、重複受給を自治体が調査できない現行制度の不備があるといえる」らしい。また被害に遭った自治体の担当者は「住民票を移していない人に前の居住地を意図的に隠されたら、お手上げに近い」と口をそろえる、とも。

 世田谷区の生活保護費は200億円を超えている。無職の女(48)は複数の自治体からの受給は認めているが、経緯や理由については曖昧な供述をしているということからして、考えぬかれた犯罪の匂いもする。多額の税金が投入される制度に不備が存在するとは驚き。問題が明らかになった。

2014/07/25

がやがや館のレストランも

 池尻にある区立レストラン「がやがや館」は今年度は5千万円の赤字に抑えるとのこと。昨年度は1億円を超える赤字を出し、世田谷区の資産をドブに捨てた。

 7月12日の毎日新聞。「都心にアスリート食堂」とある。今どき外食業界、生半可な企画(コンセプト)で苦労するなか「疲労回復に、メタボ対策に」という主張のレストランが出現。

 実はこれ「がやがや館」のレストランの当初のコンセプト(企画)だったはず。

 おいしいレストランは、あまたある。そんな土俵で区立レストランが競争しても、赤字の山を築くだけ。

 区は本来の「健康増進」及び「生涯現役」を具現化する、ある意味、民間は手を出さない、かつ誰にとっても必要な「食習慣」につながるレストランを考えるべき。

 中高年にブームの(育ち盛りの年齢ではない、育ち盛りは逆にしてはいけない!が)“糖質制限”に着目することを6月の区議会本会議で提案している。
 上記は7月19日発行の「せたがや区議会だより」の私たちの会派の田中優子議員の代表質問の部分。

 民間(有名シェフ)はやらない料理(おしくはないし安くない)、だけど中年以降の「生涯現役」につながる食習慣の情報は必要不可欠ではなかろうか?

2014/07/21

長崎市から見える世田谷区の無茶ぶり

 7月15日、会派で長崎市を視察した模様が、長崎市議会のフェイスブックに掲載。長崎市は庁舎問題が解決に向かっている。果たして世田谷区はどうなっているのか。
 世田谷区では保坂区長が今年3月、10年後をメドに、現在の場所に、最低でも4万5千㎡の新庁舎を作ることを決定。(世田谷区本庁舎等整備方針)現在の本庁舎面積は2万8千㎡。
 現在の区役所は上の通り。世田谷地域に住んでいる区民をのぞけば、あまり知られていないのではなかろうか。実は上は第一庁舎であり、この他にも第二庁舎、第三庁舎、区民会館もあって、言ってみれば区役所は庁舎群から成っている。
 上図の第一庁舎(築54年)が区長室や総務、企画、都市整備系の部署等があり、第二庁舎(築45年)には福祉系部署、教育委員会そして区議会がある。そして第三庁舎(築22年)には世田谷総合支所と災害対策本部がある。また区民会館(築57年)には選挙管理委員会や情報公開窓口等がある。

 さて、区役所(庁舎群)の敷地は赤線の部分。ここにどうやって新庁舎を作るのか?近郊に仮庁舎を作る土地はない。(実際は中学校跡地等があったのだが保坂区長の決断が散漫で他の利用用途が決定。)敷地内に仮庁舎を作るとしても中庭は下が地下倉庫となって大型車両も駐車できないほど軟弱な地盤。駐車場も代替の土地がない。

 そもそも仮庁舎を建設するという手法は財政負担増から採用されない。通常は適切な土地に移転で新庁舎を建設させるのがよくある手法。しかし保坂区長は移転はしないと自ら決定してしまった。ではこの敷地で仮庁舎も作らずどうやって新庁舎を作るのか?

 リーマン・ショック前に想定した新庁舎建設手順では(移転しない・仮庁舎は作らないという条件で)休館が可能な区民会館を取り壊し、そこに新庁舎を作り、そこに第一庁舎の部署を移転、次に空っぽになった第一庁舎を取り壊し、そこに新庁舎を増設して第二庁舎の部署と移転・・・。というものだった。

 つまり、敷地内に“区民会館という区役所業務を行わないスペース”があったことが、同じ敷地内に新庁舎を作ることを可能にしている。(区民会館の中の選挙管理委員会と情報公開窓口は移転にはなるが)

 しかし問題は保坂区長の胸の内にあった。この区民会館は著名な建築家である前川國男氏の作なのである。(因みに実弟の前川春雄氏は元日銀総裁)保存運動である。運動メンバーには区長シンパも少なくない。区民会館だけでなく、第一庁舎、第二庁舎も前川建築である。前川建築のタッチは新宿の紀伊國屋書店のコンクリートむき出しのあの感じ、といえばわかるだろう。紀伊國屋書店は戦後まもなく作られた木造の店舗も前川建築。現在の鉄筋コンクリートの紀伊國屋書店は二代目の前川建築の店舗。

 さて、今回の長崎市の本庁舎も築55年、しかもこれまで、耐震補強なしのツワモノ庁舎。(当地では地震がほとんど無いとか。IS値0.3〜)

 長崎市の場合、適切な広さの土地がないことから、近隣の長崎市公会堂の土地に、公会堂を壊して新庁舎を建てる計画。長崎市では平成10年に公会堂よりキャパの大きい、長崎ブリックホールが完成している。とはいえ長崎市公会堂には歴史的な記憶が数多くあり、保存運動が起こる。ここが現在の世田谷区と同じ問題を背負っている。
 上図は長崎市の現庁舎(左2つ)と公会堂(一番右)の位置関係を示す。新庁舎の敷地は公会堂の隣の公園の敷地を含む。
 新庁舎の大きさは4万5千㎡〜5万㎡と世田谷区と同じ規模。
 なお現庁舎の跡地は公園にする予定とか。


 結論的に言えば、先月の6月議会で市長の強い信念のもと新庁舎の移転建設が決着した。まさにホットな視察だった。見事な対応の顛末を伺い、なるほどなーと得心が行った次第。

 一方、世田谷区の問題は保坂区長の胸の内にある。3月の予算委員会でも、6月議会でも私たちの会派の質問に保坂区長は区民会館の敷地を使って(つまり区民会館を取り壊して)新庁舎を考えるという表現を一切していない。むしろ区民会館を残してリノベーションの可能性に言及している。リノベーションとは庁舎の躯体を残して性能を向上させることである。簡単に言えば外装だけ維持して中身を新築にするという手法。が、そもそも1960年代の建築物にはリノベーションの余地はあまり多くない。そもそも、元がスケルトンインフィルでなければリノベーションの効果は上がらない。どう考えても財政上の負担が大きくなるだけである。保存という観点からもゴマカシに過ぎない。

 もちろん保坂区長の“意図”は保存派への配慮である。が、財政負担を最小限に抑え、現在地の敷地内で現在の大きさ2万8千㎡から最低でも4万5千㎡の新庁舎を作るには、しかも10年をメドに、ということからすれば残念ながら区民会館の敷地を活用しないと実現できない。

 保坂区長は自分で自分を追い詰めている様にしか見えない。新庁舎の位置を現庁舎の位置だけでなく他の場所も考えれば、区長の“思い”は満たされたかも知れない。他の場所での新庁舎を考えろ、と主張していたのは皮肉にも私たちの会派だけである。

 6月の代表質問(田中優子議員)で現在の区役所の敷地内で、新庁舎建設のパターンを考えてみると区側は答弁している。一方で仮庁舎の土地は見つからないと答弁していながら、仮庁舎の可能性も排除しないと訳のわからない答弁もしている。

 
 もう一度考えてみよう。財政負担を最小限に抑え、この敷地に新庁舎を建設するならば、区民会館の場所に作らざるをえない。
 しかし驚くべきことに、保坂区長は株式会社久米設計という会社に庁舎建設のパターン(シミュレーション)研究の業務委託の契約をし、それも10パターン以上を考えろ、という無茶ぶり。

 久米設計という会社は建築設計専業で日本ではベスト3に入るという大手。そこに委託した内容は

 ◉本庁舎の規模の試算

 ◉本庁舎等の配置の複数シミュレーション比較
 1 現敷地の法規制及び敷地条件等を確認し、シミュレーションの前提条件を整理すること。
 2 「本庁舎等の一部改築または全部改築」を含む本庁舎等配置の複数プラン10パターン以上の作成・比較を行うこと。
 3 上記の複数プランを10パターン程度に絞込み、解体・建設手順(仮設庁舎の有無を含む)の作成・比較及びコスト試算・比較を行うこと。

 ◉事業手法の比較・検討
 従来型やPFI型など、様々な手法を比較・検討するとともに、他自治体の最新事例などの調査・研究を行うこと。

 ◉設計・施工事業者選定手法の比較・検討
 従来方式や設計・施工一括方式など、様々な手法を比較・検討するとともに、他自治体の最新事例などの調査・研究を行うこと。

 ◉庁内検討委員会等の運営支援
 区が設置する庁舎計画推進委員会及び同検討部会、同ワーキング・グループの運営支援を行うこと(計10回程度開催)
 ・検討委員会への出席(区が設置する庁舎計画推進委員会検討部会に5回程度出席すること)
 ・資料作成及び課題整理(検討委員会等での検討にあたり、事務局である庁舎計画担当課の指示に基づく資料を作成し、会議に必要な数量を用意すること。また検討委員会等から出された課題について、必要な調査を行い、課題を整理すること)

 ◉シンポジウムの運営支援
 1 シンポジウムへの出席(1回)
 2 シンポジウム運営に必要な資料の作成
 3 その他、シンポジウム運営に関し必要な業務

 ◉基本構想(中間まとめ)案及び同概要版の作成

 と、以上が久米設計に委託した“お仕事”のだいたいの内容。おそらく、ここまで長ったらしいブログを読まれる方は多くないと思うが、区役所の仕事の一端が垣間見えるだろう。
 例えば、昨年のNHKの朝ドラ「ごちそうさん」で主人公の夫は昭和の始めの大阪市役所の建築課に務めていたという設定だった。そして自ら設計に従事していた。小学校とか地下鉄とか。しかし現在では、少なくとも世田谷区ではそんなことをする職員はいない。

 専門的なことは専門のシンクタンクに委託するというのが今どきの「お役所仕事」。実際、区役所の中でこの新庁舎建設の担当部署は「庁舎計画担当課」であるが、そこには一般事務職の課長、係長、主任主事、および事務職の嘱託員の4名体制で、建築技術職は一人もいない。

 それにしても、現在の敷地に10パターン以上の配置、建築手順を考えろ、というのには恐れいった。久米設計の内情は知らないが、業界では社会的信用も実力もあるという評判の大手である。どんな「答え」が出てくるのか楽しみである。

2014/07/19

世田谷区の保育サービス利用者の世帯収入1000万から1500万が最多

 平成25年11月から12月にかけて世田谷区は「保育サービス利用者アンケート」を実施した。調査対象は保育施設(認可保育所•保育室•認証保育所•認定こども園)は無作為抽出、保育ママ、家庭的保育事業は利用者全員で計3130家庭。調査方法は施設から対象者へ直接手渡しで、回答は郵送。有効回答数は2062家庭で66%の回答率。

 保育施設を申し込むにあたってどこから情報を得たか?
    区のホームページ      56.4%
    区の保育課         45.6%
    保育施設への訪問      42.3%
    友人知人          31.7%
    区の子ども家庭支援センター 22.3%
    保育施設のPR         13.8%

 現在通われている保育施設は希望していた保育施設か?
    希望していた保育施設である 76.7%
    希望していた保育施設でない 23.2%

 現在の保育施設に入るまで待機期間はあったか?
    ある            39.0%
    ない            60.7%

 上記で「ある」と答えた期間の対応は? 
    育児休業を延長した     28.3%
    認証保育所に預けた     24.2%
    認可外保育施設に預けた   18.0%
    父母のどちらかが面倒みた  16.3%
    保護者の親に預けた     12.7%
    保育室に預けた         9.9%
    一時保育施設に預けた      7.7%
    認可保育所に預けた       6.3%
    友人知人に預けた        3.6%
    保育ママに預けた        3.6%
    親族に預けた          2.7%
    仕事をやめた          2.7%
    家庭的保育事業に預けた     0.7%
    認定こども園に預けた      0.1%

 保護者の就労状況
             父親    母親
フルタイム        87.3%   51.7%
フルタイム(短縮制度利用)  0.6%   25.0%
パート            0.4%  12.1%
自営業          10.4%   6.9%

 世帯収入(保護者の収入合計)          

 200万円未満             3.5%   
 200万円以上 〜  400万円未満    9.8% 
 400万円以上 〜  600万円未満  16.3%   
 600万円以上 〜  800万円未満  19.8%   
 800万円以上 〜1000万円未満  17.6%   
 1000万円以上 〜1500万円未満  20.1%   
 1500万円以上 〜2000万円未満    8.0%   
 2000万円以上            3.2%  

 世帯収入が1000万円以上は31.3%である。父親のフルタイムが87%、母親のフルタイムは短縮制度利用中を入れれば76% 。

 因みに世田谷区の保育サービス施設を利用している子どもたちは1万3454人。区内の5歳以下の子どもたちの数は4万2700人で31.5%が保育サービス施設を利用している。
(平成26年4月1日現在)

 区立認可保育園  50園   5181人
 私立認可保育園  66園   5264人
 保育室      15施設    431人
 保育ママ     23施設      89人
 家庭的保育事業  14施設    107人
 認証保育所    69施設  2201人
 緊急対策保育事業   3施設    181人

 それでも4月1日現在で1109人の待機児というのが世田谷区の実情。

2014/07/11

狙われる危険

 地震、津波、噴火・・・。日本の原子力発電所はそのどれに対しても安全性が確保されていない。加えて、“武張った国”に変えようとするならば、“攻撃される”という決定的な危険が増える。自然災害には国民は一致団結する。しかしテロリストの出現には国民への監視と不信感しか生まれない。嫌な国の舵取りだ。

2014/07/06

社会保障の岩盤改革

 来年度から、いわゆる小規模認可保育園(定員6人から19人までの小規模保育)が誕生する。認可権は世田谷区。参入は自由であるべきで、参入後の運営チェックは厳しく、というのが基本ではなかろうか。しかし、区が考えている参入条件には「社会福祉法人・学校法人以外の者に対しては、経済的基礎、社会的信望、社会福祉事業の知識経験に関する要件を満たすことを求める」とあり参入障壁を設けている。(国の通達がこうなっているとか・・・)

 国の通達は日本全国の自治体に向けられている。その全国の自治体の中で世田谷区は保育待機児ワーストワンという状況にある。

 全国と同じでは、世田谷区の保育待機児問題は解決しない。しかも社会福祉法人・学校法人以外は参入障壁となる「経済的基礎」、「社会的信望」、「社会福祉事業に知識経験」の審査基準を世田谷区は定めていない。というより、「社会的信望」なんて、どのような尺度があるのだろうか。

 もはや、昭和20年代の制度設計(措置制度)を多く引きずる社会福祉法人の発想だけでは世田谷区の保育待機児解消はできないだろう。
 厚労省では社会福祉法人制度の見直しも考えている。「社会福祉法人の見直しについて」(平成26年6月16日)

 この日本で需要があるのに供給が何年も間に合わない、ということはあるだろうか。モノでもサービスでも溢れている。しかし社会福祉の分野では保育所も特養ホームも慢性的な不足状態である。その運営のほとんどが社会福祉法人。現状の社会福祉法人を取り巻く環境では、質や生産性の向上につながる改革はできない。それでいて社会福祉に投じられる国の税は莫大である。いずれその税も続かなくなる。

 来年度からの小規模保育を含む「子ども・子育て支援制度」という新たな制度は消費税10%を財源としている。それでも4000億円の財源不足で解決していない。さらにその消費税10%も決まった訳ではない。経済状況を見て判断すると政府は言っている。

 景気が悪くて消費増税を見送れば、「子ども・子育て支援制度」は赤字国債頼み。

 景気が悪くても消費増税を断行すれば、経済自体が落ち込み赤字国債頼み。

 どっちにしても景気がうまくいかなければ日本の社会保障は制度疲労を一気に噴出する。

 その前に、質や生産性の向上につながる改革を社会保障に導入しなければならない。が、政府は違うことに執心している。目の前の課題に取り組まない政府が果たして国を守れるのだろうか?

 

2014/06/27

“無かったことにしよう”という思想

 都議会のセクハラやじに関する“決着”はまたもや、無かったことにして今後は気をつけようという方向に。こういう“決着法”が日本に溢れている。

 原発事故も未だに原因と責任の所在が不明のまま、まるで無かったかのように再稼働に政府は動いている。

 もっと言えば、敗戦を終戦と言い換え、戦争の総括さえしていない。その戦争においても次々に戦況が悪くなっているにもかかわらず、それを無かったことにして精神論で戦争を継続した・・・。

 解釈改憲も同様。そもそも解釈など無かったことにしようとしている。こんなことをしていれば、何の教訓も汲み取ることもできない国民や国家になってしまう。同じ失敗を繰り返すだけである。

 このどうしようもない習性は、おそらく狭い土地に縛られて主として農耕を生業として生きてきた、かつての日本の“知恵”だったのかもしれない。全員で一斉に田植えをし、全員で稲刈りをする生活上の価値観は「みんな一緒」や「和」が絶対だったのだろう。「対立」をもたらすものは排除しなければ農耕という共同作業は成り立たなかったのだろう。さらにそこから「対立の芽」は摘み取る、無かったことにする、忘れる、という解決法が編み出されていった・・・。典型的な「ムラ社会の論理」である。

 都議会で合理的に検証してみよう、という発想は今の時代、生まれないのだろうか。

 もっとも、ヤジを受けた都議の立ち位置も不明である。断固戦うのではなかったのだろうか?この人もまた、知名度を上げた「過去の自分」は無かったことにしてくれと切望しているとのこと(週刊誌報道)。案外、自民党の発想と似ているのかもしれない。

2014/06/21

全世界に伝わる東京の“セクハラヤジ集団”

 都議会の自民党は、セクハラヤジ議員をいつまで、かくまっているのだろうか。世界中で呆れられているゾ。

 議会中継では発言者の声をマイクは拾うが、ヤジは入りにくい。それでもあれだけ拾えたのだから、議場内ではハッキリ聞こえたはずである。

 自民党の石破幹事長も21日のテレビ番組で「速やかに『私です』と言っておわびをすることが必要だ」と述べている。当たり前だ。(ジョージ•ワシントンの桜の木の逸話を知らないのだろうか?)今後、出てくるにしても、うやむやにしようとしていたことは明らかだ。

 今回の件は自民党というカルチャーの中に、今なお女性への蔑視があることを伺わせた。だから都議会自民党は何も動かなかった。女性への蔑視は生命の尊さを軽んじることにつながる。それはまさに解釈改憲で無理矢理、集団的自衛権を成就させ、戦闘行為に国民を近づけることにつながっていく。

 女性に対する蔑視と生命を軽んじる“まなざし”こそが安倍政権の本質ではなかろうか。もちろんそれを隠すために女性政策をふんだんに盛ってはいるのだろうけど。

 もはや都議会自民党「再発防止」程度でお茶を濁すことはできないだろう。

2014/05/17

もう世田谷区民は「品川ナンバー」の車は買えない


 まあ、やっちゃってくれました保坂区長!ながらく世田谷区民に親しまれてきた「品川ナンバー」にとどめを刺し、これから車を買う場合、全部「世田谷ナンバー」になります。(11月17日から)すでに購入済の「品川ナンバー」車はその“寿命”が尽きるまで「品川ナンバー」のままでいられますが、11月17日以降の買い替えは強制的に「世田谷ナンバー」。「品川ナンバー」にするには引っ越すしか手はありません。
 「品川ナンバー」にちょっとした愛着を感じる世田谷区民さえも無視し、ご当地ナンバーで知名度を上げようなどと計画する保坂区長。世田谷ってそんなに知名度ないんすか?

 世の中、物騒な事件が多発している。車は移動の道具であるとともに、多くの情報を満載している。そこに今後は「世田谷区民です」という印をつけて走るとなると、区民も十分警戒しないといけないかも知れない。何もしなければ世田谷区民も品川ナンバーでいられたのに、本当に余計なことをしてくれた保坂区長である。



2014/05/15

日本の教育は世界のトップなんですけど・・・

 オランダ帰りの保坂区長は、公費で取材旅行を行い、その成果を朝日新聞デジタルのコラムに5月13日より保坂展人オランダ報告と題して発表している。こちら→太陽のまちから
 まあ、なんとツラの皮が厚いのかと、ため息も出ないほど嘆かわしい事態である。しかも内容も大きな事実誤認からスタートしているのだから、報告の価値は一銭もないに等しい。
 まず、太陽のまちからのコラム。表題の「世界一幸福な国の教育」からして、オランダの教育を視察する意義があるように思わる書きぶりだ。
 さらに、本文ではこう書いている。「5月上旬、私は、『子どもの幸福度世界一』(2007年、2013年/ユニセフ調査)とされるオランダの教育事情を視察してきました。」
 報告の導入部にこう書いてあると、いかにもオランダの教育は世界一で、日本も見習うべきことがあるのかもと、思わせる。


 では、保坂区長が云う『子どもの幸福度世界一』(ユニセフ調査)とされるオランダの教育事情・・・のユニセフの調査って何なのだろうか。
 実はこのユニセフの調査(2013年)は漠然とした子どもの幸福度を比較しているのではない。「物質の豊かさ」「健康と安全」「教育」「日常生活上のリスク」「住居と環境」という5つの分野から具体的な項目にしぼり比較している。

 例えば「教育」の分野では「就学前教育就学率」「高等教育就学率」「ニート率」「PISAテストの平均点」の4つの項目の比較検討を行っている。

 その結果、何と日本は「教育」と「日常生活のリスク」の分野ではトップ、世界一なのである。

 上記はユニセフが発表した日本語訳の「先進国における子どもの幸福度」に掲載されている順位表である。拡大クリックしていただければわかるが、日本は総合順位では6位であり、確かに1位はオランダである。
 しかし「教育」と「日常生活上のリスク」では日本はトップであり、一方「物質的豊かさ」では21位、「健康と安全」は16位、「住居と環境」は10位となって、総合順位では足を引っ張っている、というのが実情である。

 となると保坂区長の「子どもの幸福度世界一」のオランダの「教育事情」を視察するというのは、つながらない。オランダが日本より優れているのは「物質的豊かさ」「健康と安全」「住居と環境」の3分野であり、視察するとすれば、そちらでなければ意味がつながらないだろう。


 2013年のユニセフの報告では、日本の教育は先進国の中で1位トップである。もちろんそれだけで教育の質がどうのこうのと断じられるはずもない。それはひとつの見方であり、単に傾向を示すに過ぎない。別段、オランダの教育に学ぶ点がないなどとは思わない。
 しかし、ユニセフの調査を「動機」としてオランダに関心を持つなら、子どもの置かれている「物質的豊かさ」「健康と安全」および「住居と環境」について視察するべきではなかったのか、というのが素朴な疑問である。
 最初に「オランダの教育」ありきの視察だったのだろう。


 実は保坂氏個人のブログにコラムを連載するだけではなく、私的シンポジウムにもオランダ公費旅行の成果がつぎ込まれているから、公私混同は決定的である。
 

 「オランダと日本の公教育を考える 良い教育とは何か」というシンポジウムを5月17日に行われる。主催はNPO法人EFC。保坂区長が帰国したのが5月9日である。あまりにも出来過ぎではなかろうか。要は、保坂区長がオランダに行かなければ、このシンポジウムは“迫力”に欠けただろう。見てきたことで“当事者”という立場や“専門家”を装えるからである。そして関わっているのは「保坂のぶと事務所」という点に注目。さすがに教育長は「こぴっと」関係していない。