そもそも選挙管理委員ってどうやって選ばれるか、そこからして多くの人は知らないと思う。
議会の選挙、つまり議員の投票で選ぶ。選挙管理委員の定員は4名。さらに選挙管理委員の補充員も4名選ばれる。しかしこの議員の投票(議会での選挙)というのがまことに奇妙なのである。なぜなら立候補制でなく誰の氏名を書いても有効になるからである。(立候補制であれば立候補者以外の氏名を書けば無効)もちろん投票用紙には氏名しか書けない。
具体的な例をあげれば平成21年3月27日の本会議で、議会での選挙で田中優子さんが選挙管理委員の補充員に当選している。当時の議事録を引用すると以下の通りに。
○大場やすのぶ 議長 投票の結果を事務局長に報告させます。
◎長原 区議会事務局長 ご報告いたします。
投票総数五十二票
これは先ほどの出席議員数と一致いたしております。
うち
有効投票 五十一票
無効投票 一票
有効投票中
五十畑孝司さん 十三票
田中 優子さん 十三票
増田 信之さん 十一票
能登谷誠明さん 七票
富田 浩司さん 七票
以上でございます。
投票総数五十二票
これは先ほどの出席議員数と一致いたしております。
うち
有効投票 五十一票
無効投票 一票
有効投票中
五十畑孝司さん 十三票
田中 優子さん 十三票
増田 信之さん 十一票
能登谷誠明さん 七票
富田 浩司さん 七票
以上でございます。
残り一名はくじ引きとなったが、当選した田中優子さんって誰??もちろん議員の田中優子さんではない。じゃ、どこの田中優子さん?投票用紙には氏名以外の記載がないので不明である。それでも区議の田中優子さんではない田中優子さんがこの日、世田谷区の選挙管理委員の補充員に当選したのである。不思議な光景である。選挙管理委員も同様。以下議事録から。
◎長原 区議会事務局長 ご報告いたします。
投票総数五十二票
これは先ほどの出席議員数と一致いたしております。
うち
有効投票 五十一票
無効投票 一票
有効投票中
平山八郎さん 十三票
小口義晴さん 十一票
髙橋 忍さん 十票
笹尾 淑さん 十票
富田浩司さん 七票
以上でございます。
○大場やすのぶ 議長 この選挙の法定得票数は四票であります。よって平山八郎さん、小口義晴さん、高橋忍さん、笹尾淑さんが選挙管理委員に当選されました。
同姓同名の可能性はいくらでもあろうが、特定される根拠もなく以上4名は全員、引退した区議会議員ということに特定されてしまったという次第である。
なお、この日の詳細はここで→田中優子の活動日誌