2011/06/19

財政+発信力

 保坂氏の実質的な区長デビューとなった6月議会。13日からの3日間、延べ7時間を超える議員側の質問に対し、それを超える答弁時間で応えた保坂区政。
 左は区長答弁を報じる都政新報。
「あいまい」というのは2種類ある。一つは大型開発見直しについては、これまでの経過も含めて“ちゃぶ台返し”を一切ほのめかさなかったこと。もう一つは財政問題は不得手ということ。元社民党ということからすれば労働者の視点はあっても、経営者の感覚はいきなり期待するのはむつかしいのかもしれない。
 就任一月半で、何でも解決策なり方針を示せというのは酷であり、区長の眼中には被災者・被災地支援のまなざしがしっかりあるということだけはわかった。しかしそれも財政の範囲である。現在の経済状況では首長の本業は「財政運営」、つまり地方自治体の経営である。ことに地方分権にもとづく、独自の主張なり、他でやっていないことをやろうとすれば、「財政基盤」の安定性があってこそである。
 一方で、これからの首長は「財政運営」にだけ、かまけていてはならない。「名代官」で終わってはならない。つまり「発信力」「発言力」である。国やあるいは世界に、経済界や各分野にも区民の代表として世直しに、4年ごとの審判を受けて発言する時代である。実はこの「発信力」も「財政資源」になりうる可能性もある。