2010/02/05

親が借金してのお年玉、子どもは幸福だろうか

■世田谷区の新年度予算の発表があった。新聞タイトルにある“待機児対策”というのは定員1484名分の拡充、具体的には認可保育園整備予定20カ所、認証保育所整備5カ所等という部分と、私立保育園運営費・認証保育運営費や病児・病後児保育事業費ということ■つまり新規開園の費用と従来の園の運営費の合算である■一方で、世田谷区の予算における「子ども手当」は121億円である。上記の待機児対策の110億円とは別に、である■政権交代の効果だという。しかも新年度の121億円はマニフェストの半額、次年度は満額支給ということで、世田谷区の場合280億円になるという(新年度の121億円は支払い期日の関係で10か月分しか計上されていないので倍以上になる)■これには唖然としか言いようがない。これまで散々議論しても保育関連の予算は100億前後で、もはや乾いた雑巾をさらに絞っても、という状況から、それを遙かに上回る120億やら、280億円もが天から降ってくるのである■天から降ってくるというのは原資が国から降りてくるということで、国の事業を区が事実上肩代わりしている、と言う意味である■もちろん国の財政事情を見ればわかるとおり、原資のその元は国の借金である。借金である以上、この政策は続かない。