2009/11/14

医療資源の問題

国立感染症研究所のHPにも記載されているが、医療をめぐる今日的課題は医療資源の需要と供給のバランスが急激に崩れつつあることにある。
「パンデミックインフルエンザでは、膨大な患者数の発生し、また医療従事者も罹患することから、医療機関の許容量を超えてしまい、医療システムそのものが破綻することが起こりえます。」

●問題(危機)の本質はこれである。実はパンデミックに限らない。HPでは季節性のインフルエンザでは大丈夫のように書いてあるが、要は病院に駆け込む人が一定以上増えれば医療システムは破綻するのであり、パンデミックの直前に季節性の患者があふれていたら破綻はより早まるということになる●とにかくパンデミックが来るという前提に立つならば、どんな手を使っても病院を込まないようにしておくべきであろう●つまり問題解決のアプローチはいかにして現在ある医療資源を効率よく国民の健康のために活用できるかという視点である。その下に財源配分の問題が来るのであり、例の後期高齢者医療制度の国の政策の失敗は、最初に財源配分があって、それに医療資源を合わせるようなことをしたからだと思う●簡単に言えば、医療資源を最大限活用して医療費を抑えるのが正しい政策であり、医療費をまず削減して医療資源の活動を抑えるというのは事務屋官僚の典型的なやり口ではなかったろうか。