2022/05/17

役所(行政)は高齢者を理解できるか?



一昨年の新型コロナワクチンの接種券について、字が小さくて、番号が読み取れない等の苦情が当初あった。

区の説明では、厚労省からのひな型に沿って作ったということだったが、実際、75歳以上の高齢者(最初に接種券が配られた区民)からすれば、細かい文字や、回りくどい説明文に難渋しただろう。

素朴な疑問として、区役所は高齢者の生活実感を把握しているのだろうか。

下表は区役所の職員の年齢構成、下段は管理職である。

当然のことだが、60歳で定年、その後5年間は再雇用等で区役所で働く。つまり実質65歳以上の職員はいないということである。

さらに管理職の年齢から考えれば、50代が中心、職員数から言えば、35歳以下が実に全職員数の4割を占めている。

単純化して考えれば、50代前後の管理職が30代の職員と一緒になって働いているイメージになる。

一方で、世田谷区の人口構成では約92万人の総人口に対して65歳以上が約19万人、比率にして2割を占めている。

職員数の4割が35歳以下、全人口の2割が65歳以上。

公務員の定年延長に賛成はしないが、30代の職員層にもう少し70代前後の区民の生活実感を体得してもらう仕組みが必要かもしれない。(区長は65歳以上で区役所の中では最高齢なのだが・・・)