23区で最も老朽化・分散化が進んでいる世田谷区本庁舎群。築52年の現在、いまだに入口論で迷っているのが保坂区長だ。(仕事が遅いのは前期4年で、いやというほど知らされたが)
昨年3月、現在の場所で建て替えることを決めてから、何も進んでいない。
昨年来、不可能案も含めて10案出してみたものの、直後に、これ以外の案にしてみたいと平気で撤回する様は、マンガのような展開。
さらに今回示された新3案では、特に求められる災害対策機能を横に置いて、「区役所の景観」を最優先とは。その象徴が中庭。(下の景観)
別段、このような景観を残すことは可能なのだろうが、保坂区長は“このような”ではなく、「この景観」を残すのだ、とバカボンのパパのようなことを言っている。実はこの景観はある一定の地点に立たないとわからない。実際には下の写真のように赤いポストの先は駐輪場になっているし、画面の左側は生け垣で囲われて何も見えない。つまり、この景観は赤いポストの先、20メートルくらい奥に行かねば、見られない景観である。
このことについて、議会が反発している、と伝えているのが上掲の都政新報。
記事では
自民党の山口裕久氏が「世田谷らしさを聞かれて、『中庭』とは答えられない。本庁舎本来の機能を考えると、あまり中庭にこだわるべきではない」と指摘。
公明党の高橋昭彦氏は「大きな課題は老朽化に対応して分散化を解消する。それに加えて災害対策の中枢機能だ」と主張。
民主党・社民党の風間穣氏は「3案から選ぶことは出来ない。景観より重要なのは区民の利便性。もう一つは災害対策を含む安全の確保だ」と強調。
F行革の大庭正明氏も「庁舎は一つの機能としてまとめないと非常時に機能しない」と指摘。「建設当時のロケーションや雰囲気や既に失われている」と景観重視の姿勢を厳しく批判した。
以上記事から引用
まだ態度を示していない共産党をのぞく主要会派が保坂区長の庁舎整備の方向に反発している、その会派の議員数は7割に達している。
言うまでもなく庁舎問題は世田谷区最大の税金の使い方に直結する。区長の内容を伴わないノスタルジーに付き合う余裕はない。