2012/05/10

こんな時に4.5倍の予算要求する国会議員

 首相が政治生命を賭けるとまで宣言している国会審議。まず自ら身を削る姿勢を示さなければならない時に、来年度予算の議員海外派遣の大幅増額(4.5倍)を早々に決めてしまうとは。そもそも予算を増やして海外に行く回数を増やしても、例えば恐妻家の防衛大臣のごとく資質そのものに疑義が生じている人物など、国益という観点から、何かの足しになるのだろうか。
 会う事、訪れることは大事である。ただし海外との交流は、ここ十年、二十年環境は変わった。一度信頼関係さえできれば、あとはインターネットでたいていのことは出来る時代である。
 どうも地方議会を含めて、海外視察というか海外交流というのは昔のJALパックの農協ツアーを連想してしまう。(個人的には公費による海外視察に参加したことはない)問題は一話完結型ということである。これでは報告書を書いて終り、ということで各議員の思い出に残るだけである。それでは個人的交流の範疇を出ていないということである。
 話は飛躍するが、例えば国会議員は海外において日本食(和食)を広める義務を負わせるとかすればよい。文化などと言っても所詮、人間うまいものを食べることから始まるのものである。日本に興味を持ってもらうには日本のうまいものを広めることが一番である。こういうことが日本の農業や漁業および食素材関連産業に影響を与えるし、戦争よりおいしい食卓の方が普遍的な人間の幸福なんだと主張できる。
 見て勉強してくるとか、援助しに行くというような姿勢から、日本の良い所を売り込む(発信する)もっと簡単に言えば、経済的交流になってこそ初めて儀礼的な交流から脱皮できるのではなかろうか。儀礼的な費用からすれば4.5倍増なんて何を考えているのか。