東日本大震災で被災し亡くなられた区民の方がお二人いたそうである(26日の区民生活で報告)ついては災害救助法の適用で世帯主には500万、それ以外では250万の弔慰金が支払われる。
実は25日の東京新聞によればこの支出が大変なことになっている。この弔慰金は国と県が四分の三を負担し、地元市町村は四分の一の負担となっているが、国や県の予算執行までは市町村が全額を負担することになっている。残された遺族としては急を要するお金である。
現実問題として、千人を超える死者の場合、弔慰金は25億から50億となる。この金額は世田谷区といえども時期によっては、すんなりといかないほどの額である。規模の小さい自治体においては、到底“自己資金”では対応できない。記事によれば、金融機関からの一時借り入れの限度額を四倍に増やす条例案を6月議会に出すなどギリギリの対応をしている。「国や県の交付が遅れれば財源は底をつく。借金でしのぐしかない」と或る町の財政担当者は嘆いているという。
支払われるべきお金が滞っている。そのことによって被災者であり遺族である多くの人々がさらに困窮していること考えると、行政単位の支援としては財政支援というか支払いの一時的肩代わりのようなことも考えられるのではないか。