●それは6月の他会派の一般質問で起きた。
●フードロス問題に関し世田谷区立小中学校の給食の「残飯」と「野菜くず」はどれくらいかの質問。
●それぞれH30年度(1年間分)で「残飯」は526トン。「野菜くず」は273トン。合計で799トンと答弁。
●次に、質問者はこれはオール世田谷の量であって、学校別で委員会に公表できないかと質問。
●教育委員会の答弁は「学校別のデータは学校間の競い合いを招く恐れがあるので・・・」というような言い様。つまり出来ない、ということ。
●さらに質問議員が「学校ごとの食べ残しの量って個人情報なんですか」と畳み掛けたところ、答弁は「個人情報ではございません」・・・。じゃ、なぜ出ない?
●本会議での一般質問は持ち時間10分と、再質問は2回までという制限が課されている。
●つまり、答弁者側は、どうであっても答弁を3回繰り返せば、“逃げ切れる”という計算はある。(或いは3回も丁寧な答弁ができるという善意溢れる態度もあるかもしれない)
●しかし今回の答弁は“逃げた”のではなく、学校別の残飯等のデータ公表を拒否したのである。
●逃げたのは、その理由。理由にならない理由を3回繰り返して質問を終わらせたのである。
●この質問で、教育委員会の回答は、各学校別のデータは出さない、「そういう結果」と受けとられるだろう。
●しかし、各学校別のデータは以下の通り、「公開」しているのである。
●このデータは平成30年度の世田谷区立学校の毎月の「残飯」と「野菜くず」の量を表にまとめたもの。入手先は「世田谷区教育委員会」
●情報公開請求すれば、誰でも取れるデータを、頑なに議会では公表しません、と言い張っているのである。
●委員会において、情報共有をすることで、質疑が重層的に深められる点に、委員会の意味はある。(故に情報公開で入手できることと、委員会での公表では全く次元が異なる)
●委員一人だけの情報では、他の議員は質疑に参加できない。また問題の捉え方の多様性も奪うことになる。
●教育委員会は情報公開制度に責任を負わせて、自らの公表責任を放擲しているとしか見えない。さらには議論さえも避けているのだ。
●議会軽視も甚だしい。