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上下ともに都政新報5月14日より
5月14日の都政新報によると、上記記事と併せて、都議会の特集が組まれている。「議会改革 自浄努力は票にならない」と題し半ば都議会議員のやる気のなさを嘆く内容だ。(左下)
◎議会出席1回につき1万円出る費用弁償の問題(世田谷区議会では公共交通機関での実費のみ)、
◎各政党の役員クラスまで使える公用車問題(本当に公務に使っているか疑問。世田谷区議会では議長車のみ)、
◎海外視察問題(海外調査報告書の盗用丸写し頻発で実態は海外旅行ではとの疑問が)、
◎不透明な年間720万円の政務活動費(世田谷区議会では1円の領収書からインターネネット公開)
と、改革に乗り出さない議会の多数派を記事では疑問視している。
実はこういう問題を鋭く追及していた議員が前回の民主旋風のあおりで落選してしまったことを「議会改革 自浄努力は票にならない」の記事では惜しんでいるのだが、その議員とは後藤さんのことである。
そのことをもって、こういう追及は票にならないという風潮が都議会で蔓延し、期待された若い民主党は、追及しない“第二自民党”に変質し、結果、現状のように争点なき都議会になってしまった論じている。
(その象徴的ターニングポイントとなったのが“花輪議員逆転騒動”といわれているもの※後述)
もはや都議会での自公は役人と一緒になって税金を使う側(あくまでも政策に即して税金を使うという意味です!誤解なきよう)であり、もたれあいの構造であり、都政のチェックどころか、(政策遂行のために?)かばい合う“互助組合”にしか見えない。
「議会改革 自浄努力は票にならない」の記事の最後では、自民の現職都議17人が逮捕されるという前代未聞の48年前の都議会汚職事件を取り上げ、現在のチェックなき都議会のあり方を警告している。(それが原因で都議会解散となり、都議選が統一地方選(4月)からズレる結果になった)
チェックする議員が少ないから都政の争点が見えてこない。争点がなければ議会は緊張感を失い不祥事に結びつくということである。
資本主義経済を無視した追及は論外だが、税金を使う側ではなく、税金を払う側からの代表として追及する議員がいなければ、議会は意味を持たないのは確かだ。ぜひともチェックする都議会に期待したいものだ。
※【解説】“花輪議員逆転騒動”とは2013年5月14日の日経新聞「都議選 見えない巨大議会」に詳しい「・・・民主は2009年7月の前回選挙で「東京から政権交代を」旗印に、初の都議会第1党に躍進した。都議会では知事野党の立場を維持。公約に掲げた「新銀行東京の清算」と「築地市場の強引な移転反対」を当時の石原知事に迫るべく、2つ特別委員会を立ち上げた。市場移転候補地の豊洲地区は土壌汚染が判明。民主は11年3月議会で関連予算案を否決する構えを見せた。ところが与党の自民・公明から揺さぶりを受け、移転反対の急先鋒だった民主議員が「政治の都合で先送りできない」と賛成に転じ、与野党勢力は逆転。昨年3月民主は汚染対策実行の条件付きで移転賛成にくみした。新銀行も規模を縮小したが存続。都議会の「オール与党化」が進んだ。」
「自民・公明から揺さぶりを受け、移転反対の急先鋒だった民主議員」とは何を隠そう花輪智史議員(当時)だったのである。
急先鋒どころか“急転回の能力”の持ち主だったわけである。その後、世田谷区長選に自民(都連)の支援を受けて立候補し急転回(おいおい「政治の都合で先送りできない」のではなくあれは「自分の都合で先送りできない」じゃなかったのかと言われた。しかしそんなことにお構いなしに急転回を続けるのは常人から見れば超能力級)、さらに政党を乗り換え、衆院選にまたまた急転回、と続いている。(この経緯については上記「予想される顔ぶれ」でも記載されている)