2013/01/25

チェック機能の甘さからくる不幸な出来事


 埼玉県ほかで定年退職をむかえた公立高教員が大量に1月末に駆け込み退職を申し出ているという。2月になると退職手当が引き下げられ、計算上では3月末まで務め上げるよりも1月末で辞めた方が退職金を含めて総額で70万円多くなるという。
 金勘定70万円のために学校行事が忙しくなる2月と3月の仕事を放擲するのかという批判はあるだろうし、ましてや学級担任ともなれば、何年か後の同窓会に呼んでやるものかという生徒たちの感情もあるだろう。
 ただし一番責められるべきは議会だろう。「仕事をしない方が多く貰える」ような仕組みを認めたのは議会である。
 東京都では3月末まで務めた方が多く貰える仕組みにしているから、このようなことはない。(たまたまだったかも知れないが・・・)つまるところ議会のチェック機能が甘かったということだろう。
 「意味もなく人を試すような社会システム」は結局不幸を生むばかりである。今回の場合は、意味もなくどころか思いもよらなかった点が甘さに通じたのだが。もちろん自戒を込めてである。