2011/12/27

すごい人

大阪地検特捜部長が逮捕され、急転直下拘置所暮らしの身になる。これだけで並の小説よりストーリー性抜群。著者は記憶に新しい、無罪となった『村木事件』の責任者であり、フロッピーを改ざんした前田検事の元上司だった人物。逮捕におののく特捜部長の姿はリアルと言えばリアルだが、そんな人が特捜部長だったのかとも。「われわれ刑事司法にたずさわる者は簡単に懲役一年、二年というけれど、それを受ける者にとってそれがどれほど長いか思いを致した時、厳粛にならざるを得ない。これが教訓である。」なんてことを勾留34日目に悟られてもなぁー。さらに「司法というものは誠に恐ろしい権力である。人を極限に追い詰める権力である。人の生身を切りきざむ物理的な権力である。私はこの囚われの身になって初めて、身を拘束される辛さ、地位も名誉も財産も一切をはく奪される苦しさ、家族と別離する淋しさ、そして私はここに追いやった権力に対する言い尽くし難い憤怒というものを知った。」こんなことも勾留54日目に知ったとなると・・・。ちなみに村木氏は163日の勾留だったのであるが・・・。

2011/12/26

みんなで「受任者」になろう

3.11以後を経験している私たちにとって、今できることがあります。原発の是非を問う「原発住民投票」の実施です。そのために誰でも簡単にできる方法があります。「受任者」になることです。ネットで簡単にできます。「受任者」になれば自分1人の署名でもいいし家族(有権者)の署名を集めてももちろん可です。パン屋の後藤雄一さんもネットで「受任者」になって桜上水のお店に署名用紙を置いています。田中優子区議もネットで「受任者」になっています。私もネットで「受任者」になりました。2011年に私たちが考えさせられたことについて、もう一つだけ年内に行動を起こしませんか?→ここから受任者になれます!

2011/12/17

田中優子さんじゃない田中優子さん

 選挙管理委員の日額支給について最高裁判決があった。基本的には議会の裁量権に委ねるということらしい。
 そもそも選挙管理委員ってどうやって選ばれるか、そこからして多くの人は知らないと思う。
 議会の選挙、つまり議員の投票で選ぶ。選挙管理委員の定員は4名。さらに選挙管理委員の補充員も4名選ばれる。しかしこの議員の投票(議会での選挙)というのがまことに奇妙なのである。なぜなら立候補制でなく誰の氏名を書いても有効になるからである。(立候補制であれば立候補者以外の氏名を書けば無効)もちろん投票用紙には氏名しか書けない。
 具体的な例をあげれば平成21年3月27日の本会議で、議会での選挙で田中優子さんが選挙管理委員の補充員に当選している。当時の議事録を引用すると以下の通りに。


○大場やすのぶ 議長 投票の結果を事務局長に報告させます。
◎長原 区議会事務局長 ご報告いたします。
  投票総数五十二票
 これは先ほどの出席議員数と一致いたしております。
   うち
  有効投票   五十一票
  無効投票     一票
 有効投票中
  五十畑孝司さん 十三票
  田中 優子さん 十三票
  増田 信之さん 十一票
  能登谷誠明さん  七票
  富田 浩司さん  七票
 以上でございます。
○大場やすのぶ 議長 この選挙の法定得票数は四票であります。よって五十畑孝司さん、田中優子さん、増田信之さんの三名が選挙管理委員補充員に当選されました。

残り一名はくじ引きとなったが、当選した田中優子さんって誰??もちろん議員の田中優子さんではない。じゃ、どこの田中優子さん?投票用紙には氏名以外の記載がないので不明である。それでも区議の田中優子さんではない田中優子さんがこの日、世田谷区の選挙管理委員の補充員に当選したのである。不思議な光景である。選挙管理委員も同様。以下議事録から。

○大場やすのぶ 議長 投票の結果を事務局長に報告させます。
◎長原 区議会事務局長 ご報告いたします。
  投票総数五十二票
 これは先ほどの出席議員数と一致いたしております。
   うち
  有効投票  五十一票
  無効投票    一票
 有効投票中
  平山八郎さん 十三票
  小口義晴さん 十一票
  髙橋 忍さん  十票
  笹尾 淑さん  十票
  富田浩司さん  七票
 以上でございます。

○大場やすのぶ 議長 この選挙の法定得票数は四票であります。よって平山八郎さん、小口義晴さん、高橋忍さん、笹尾淑さんが選挙管理委員に当選されました。

同姓同名の可能性はいくらでもあろうが、特定される根拠もなく以上4名は全員、引退した区議会議員ということに特定されてしまったという次第である。
なお、この日の詳細はここで→田中優子の活動日誌

2011/12/16

続報

 12月15日に最初の検証委員会が開かれた、そうである。内容については報告書が出るまでわからない。

2011/12/15

検証委員会設置に



“デジコン事件”は様々な要素がからまり、区議会レベルで詳細な議論を進めてもなかなか区民の皆さんには伝わらない。そんな中、主要紙が取り上げ始めたことは興味深い。
ただし一連の出来事は9月議会(第3定例会)でのことであり、関係者の処分と調査委員会の設置は会派として当時に求めていたことである。今般、やっと検証委員会が設置され、関係者の処分も行われた。
通例なら、11月議会(第4定例会)の前に行われるべきものが、今頃になったのでちょっと拍子抜けの感じもある。
保坂区政の特徴の一つに“時間感覚のズレ”というのがある。“遅すぎる”或いは“待たされる”というもの。実はこのことが世田谷区政の最大の問題でもあるのだが。
処分のきっかけは毎日の記事がまたとりあげていた。


2011/12/13

世田谷区懲戒処分 謎解きは検証委員会のあとで3

 役人がでウソを述べたり、事実と異なる方向へ誘導したりすれば議会は機能しない。さらに役人は罰せられる。だからそんなことはしないし、起こらない、はずである。
 しかし世田谷区議会の第3定例会(9月〜10月)および期間中の決算特別委員会でウソが乱発されたのである。
 そもそもは、私たちの会派の桃野よしふみ議員がデジコン事件に関する質問を行った際に起こった。(デジコン事件とは簡単に言えば“補助金持ち去り”事件で、現実に世田谷区の税金約二千万円がドブに捨てられている)
 税金のムダ使いを監視する会派として、また桃野議員の政治信条からして議会での追及は当然である。
 しかし区側の対応は一貫して“終わったことは忘れましょう”という、他人事の姿勢。二千万円もの被害が出ているにも関らずである。この感覚が役人にある限り税金のムダ使いはなくならない。(詳細は桃野よしふみ議員のHPへ→Go
  なお、区職員の懲戒処分は軽いものから重いものへと、戒告、減給、停職、免職がある(地方公務員法第29条)今回は部長が戒告、課長が減給である。
 気になるのが、処分の公表の仕方。下の東京新聞の記事にある通り、この処分の公表は当初議員だけファックス等で行っていた。こういう所にも“内々で”という区側の意識が見え隠れする。ちなみに国家公務員の場合、懲戒処分の公表指針が定められている。


1 公表対象
次のいずれかに該当する懲戒処分は、公表するものとする。
(1) 職務遂行上の行為又はこれに関連する行為に係る懲戒処分
(2) 職務に関連しない行為に係る懲戒処分のうち、免職又は停職である懲戒処分

そして公表方法についても、

「記者クラブ等への資料の提供その他適宜の方法によるものとする。」

となっている。
 さて、問題の本質はなぜ課長、部長は罰せられるのを承知でウソをついたか? 背後に何かあるかも知れない。
 ということで区側もようやく腰を上げ、この事件の全貌を解明する外部委員を入れての検証委員会(詳細は田中優子議員のHPへ→Go)がつくられることになった。謎解きは年度末まで持ち越される。