9月13日の朝日新聞によると保坂区長が、太陽をモチーフにした新しい区のマークを発表した、と報じている。そこで記者会見の模様を見ると、すでにそのマークはバックに使用されていた。
デザインは保坂区長がアイデアを出し、デザイナーに依頼して作ったものという。
「被災地ともつながっていこうという思いや、太陽光など自然エネルギーへの思いを込めて作った」と保坂区長は語ったと朝日新聞は伝えているが、このことは、議会も含めてほとんどの区民は知らされていない。
区のマークは上の画像の左上にある「世」の文字を三方に広げて、人々の協力と区の発展を意味したものが世田谷区民にはおなじみである。このデザインは公募により昭和31年(1956年)10月1日に制定された“由緒正しき”ものである。ちなみにこのデザインは当時の上馬在住の高山節子さんの作品である。
朝日の記事によれば「保坂区長のメッセージを表すマーク」ということらしいが、記者会見でこのような使われ方をすれば誰が見ても「世田谷区のマーク」以外に考えられないだろう。区長が自分の好みで勝手に区のマークを変えていいのだろうか。公私混同のそしりは免れないのではないか。それに「保坂区長のメッセージを表すマーク」というのもヘンである。保坂氏は世田谷区長として仕事をしているのであって、世田谷区長が保坂氏を“演じている”わけではない。
何よりも区のマークに関して広く区民の意見(公募)を聞かずに区長の独断で作ってしまったことに恐ろしさを感じる。