ようやく会派メンバー全員で観ることができた。ドキュメンタリー映画であり、事実がありのまま映されている。2003年のアカデミー賞作品であり、8年前の映像でありながら、日本の今後のようでならなかった。
一言で言えば、「放射能をなめてはいけない」あるいは「放射能はそんな軽いものではない」と強く言われたようだった。見終わって4人ともしばらく声がなかった。
何もなければ、夕日に映えるのどかな農村風景。その土地に生まれ、その土地で育った人々が、その土地を離れたくないという言葉は、美しい農村風景とともに、そのまま日本の今に重なる。
映像では様々な場所、それは原発からの距離が示されるが、240キロの町でも異変は起きているという部分では、思わず東京の位置を考えた。
「ただちに健康には影響しない」といった政権の責任問題が浮上するのは、この映像が示す限りでは、あと半年もないかもしれない。仮に10分の1でも、100分の1でも、1000分の1でも大変な数である。
数年前に、これも会派で観た「東京原発」と同じように、将来(それもごく近い将来)この映画のことが予告のように思い出されるような事態になっていなければ、いいなあ、と思うが可能性は低い。厚労省の副大臣クラスは盆踊りなんかに精を出すより、こういうものを手掛かりにして対策を講じておくべきだと思う。