■住民が意見表明等を行える手段が増えた。今では誰でもがインターネットで自分たちの意見を主張することも共有することも可能になった■最近はNHKでも一つのテーマについてスタジオでの議論に合わせてツイッターを流すなどして双方向性の番組が出来ている■行政でもパブリックコメントとを採用して、住民との距離は徐々に近づきつつある■要するに仕組みさえ作れば住民の意見要望は即座に取り入れ可能である■その流れからすれば、地方自治において「議員を通じて」という部分は少なくなっていく、ということだ■逆に言えば、有権者(支持者)の民意の通りにメッセンジャーとして動いているだけの議員は、むしろ“中抜き”の時代にあって、お払い箱となりつつある■さらには最近、住民投票についても片山総務大臣は「住民にとって重要な問題については住民投票でもっと決める仕組みがあっていいのではないか」と地方自治法の改正を視野に入れた発言をしている■当然、一人一人が大きな決定に参加できるほうが民主主義としては魅力的である(魅力的ということは民主主義が活性化することにつながるということでもある)■要は、技術の発展により、地方自治における直接民主制が少しづつ可能になっている今、それを取り入れる仕組みを設けることは避けられないことであり、それに応じて、(直接民主制がほとんど機能しないような前提で構築された)間接代議制も改良が図られていくべきではなかろうか、ということである■議員定数の削減についても、議員数を減らすことは民意を反映させないことだから反対、逆にもっと多くすべきだと主張する“頑迷派”がいる■そういう人たちに限って、重要なことは住民投票で決めるべきだと言うから始末に負えない■議員の仕事の半分は議決することである(他の半分は千差万別)しかも一部の意見の代弁者だけではなく、全体の奉仕者の立場から議決することが求められるのである(実はここの部分が議員という職責で一番むつかしい所なのである)■議員定数削減の流れには直接民主制との代替的意味が含まれて、新たな地方自治の可能性を模索することにつながる■威張ってるだけで実は行政に守られている議会なんかであればこの際、風穴をあけるべきである。