■国の借金は途方もない額だが、まず足元の自治体を考えてみる■世田谷区の借金は771億円。一体これらの借金は何に使われたのか?■そんなの予算・決算の委員会に出ているなら先刻承知だろうと思われるが、全体を知る議員は少ない■以下、情報公開で手に入れた古い資料を元に記してみる■世田谷区の借金771億円。228本のローンから成り立っている。ローン期間は最長25年から5年まで■金利は6%から0.8%まで■“最古”のローンは昭和61年から平成23年までの二子玉川小学校体育館建設費の2億4千万円。借入先はゆうちょ銀行(旧東京郵政局)今年度1995万返済、来年度1908万返済してローン完済となり、晴れて小学校体育館は“区民財産”となる(当時の小六生は37歳になり、親子二代に渡って体育館を利用、ということもあり得る)■つまり、予算・決算の委員会に出ている議員でさえこの“最古”のローンのことを覚えているのは何人もいない■国の借金もこうしてたどっていくと、いろいろなことが見えてくるはずである。ましてや“国のローン期間”は60年■増税する前にまずこれまでの借金の構造そのもを再検証する必要がある。