2017/01/24

いい加減な推測と事実に基づく未来

●昨今、報道機関の取材力の低下には困ったものだ。

●米国の大統領トランプ氏はビジネスマンだから・・・アメリカ第一主義・・・等々と多く報道されるが、良くも悪くも、何を伝えたいのか、意味がわからない。

●就任前のツイッター発言から就任演説に至るまで、何か意味があったろうか。例えて言えば、幕末の黒船来航時に、かのペリー氏の一挙一動をタテヨコナナメに大マジメに論じているようなもので、世間話の範疇ならお気楽だが、さしたる政治的な意味は感じない。

●黒船の場合、当時の報道のキモは米国大統領が幕府に何を要求したか、であろう。もちろん、そんなことは幕閣クラスしか知らない。

●つまり、今も昔もホントのことは庶民は知らない、ということなのだろうか。(それでも信頼できるニュースソースを探すのが大変なのだけど・・・)


●予測可能な事実は身近なところにあった本日毎日夕刊の左のコラムによると、都内で“遺体ホテル”用の倉庫が大きなビジネスになっているとか。

●「遺体ホテルがビジネスになる理由は団塊の世代が早晩大量に死ぬ。2030年には年間160万人!に達するらしい。火葬場が足りなくなる。火葬場を増やせばいいのだが、地元から反対の声があがる。そこで遺体を安置するホテルが必要になる」ということらしく、現在、倉庫業やバス会社が新規参入しているとのこと。(牧太郎「大きな声では言えないが」より)

●日本の人口が減り始めるなか、首都圏の人口だけが増えている。

●これは何を意味しているのか?昨年12月4日の毎日新聞では、日本総研の藻谷浩介氏は「首都圏の高齢化」を冷静に分析している。

●「首都圏の人口は51万人増えたのだが、年齢別に見ると増えていたのは80歳以上だけだった。(5年間で52万人、30%増)。高度成長期に地方から首都に流入した団塊世代が80歳を超え終わる15年後に向け、この増加はまだまだ続く。

●過疎県では、80歳以上の増加は終わりに近づいている。・・・80歳以上しか増えていない首都圏の「人口増加」をはやし、・・・過疎地について「消滅まっしぐら」と決めつけるやからが蔓延する日本・・・」

●世田谷区も人口は増えている。子どももふえているが高齢者も増えている。最後は「遺体ホテル」という都会的な未来の前に医療・介護の問題もある。