2014/12/10

あまりにもアバウトな特定秘密保護法、本日より

10日の日経新聞に、山本五十六連合艦隊司令長官の戦死に関連した事実が載っている。

長官はラバウルから飛行機で移動中に、待機していた米軍戦闘機に攻撃を受け、戦死した。

問題は、そのことが偶然なのか、それとも米軍に移動情報の暗号が解読されていたのか、ということである。

日本側の記録は無く、敵国であった米国の国立公文書館での史料によって今回明らかにされた。

国家として敗戦してもその記録を、否、敗戦したからこそ、その記録を後世の戒めとしなければならないのに、と強く思う。

米国の史料によれば、日本の暗号は解読されていたのである。しかも、それは日本海軍の単純ミスのような失態だから驚く。

簡単に云えば、暗号で使用する乱数表を一定期間で替えなけらならないルールを無視して、同じ乱数表を使い続け、山本長官の移動情報を通信していたのである。

暗号は解読の時間との勝負である。乱数表のパターンを替えなければ、いづれ追いつかれて解読されてしまうからである。これが事実である。

長らく関係者は長官の飛行機が偶然、米軍機と遭遇したように言いつくろい、事実を隠してきたのである。

戦後の官僚も役人も、都合の悪いことは隠す。高松の選管であっても辻褄合わせの不正を働いたではないか。

特定秘密保護法が本日から施行された。「ウソをつく自由」を官僚に与えてしまったのである。

おそらく、総理大臣さえ、また1年で替わる大臣などに「本当の情報」を伝えるだろうか。ましてや国民にも。

なんと愚かな、こんなアバウトな法律を成立させてしまったのだろうか。