2012/04/21

“その後”のことを考える

21日の日経。東京都の首都直下地震の被害想定を受けて、杉並区が反応したようだ。あれだけの延焼想定なら、“その後”のことを心配するのは当然だ。
減災対策、防災計画は議論されても、復旧・復興計画についてはあまり議論されない。“その後”のことを考えれば、地籍調査が進んでいる地域ほど復旧・復興が早いのだが、このことがまだまだ理解されていない。“その後”の制度面については私たちの会派は3月議会で初めて触れている。このあたりのことは国や都と連携事業のようなかたちになっているので、区単独で説明するわけにはいかない分野でもある・・・(というより、ほとんど知られていない、その反面いざ起きたら多くの区民が利用する制度なのだが・・・)簡単に言えば境界確定は早めにしておいた方がいいということ。まあ世田谷区の場合、畦畔というやっかいな問題も浮上するのだけど。

問題山積の災害対策

 21日の毎日新聞が東京北部地震の焼失をわかりやすく報じている。 やはり烏山から祖師谷にかけての地帯が世田谷区としては新たな課題となっている。
 烏山総合支所にも問い合わせたが、東京都の被害想定はショックのようだった。記事にもあるように今回の想定で新たに加わったのが23区西部、つまり世田谷区では烏山から祖師谷の地域である。これは世田谷区としても大問題である。



 またなぜこの地域なのか、その理由についても烏山総合支所では東京都からの情報分析に取り組むらしい。
 区長の仕事もまた増えることになる。

2012/04/20

「から・そし」延焼帯

  東京都の新たな地震被害想定が発表された。東京湾北部地震(冬18時)の焼失棟数分布図に地図を重ねてみた。(左上)
 その世田谷地域を拡大したのが左下。
 世田谷区内で焼失被害で意外だったのは千歳烏山から祖師ケ谷大蔵にかけてのベルト地帯。仙川の東岸の一帯。確かにこのあたりは道路事情が悪く火の手があがれば手のほどこしようがない。

 ついでに言えば、道路境界線がまだまだ不明確な地域とも重なる。現在、東北の気仙沼市などで問題になっているのは、各戸の境界線があいまいなために復旧・復興事業がストップしているという事実である。
 地籍調査(私有地の境界と面積)が完了していないと、復旧・復興事業として誰と交渉してよいのかわからない。平時ならどうにか家一軒の焼失ですむかも知れないが、震災となれば焼け野原の可能性も否定できない。そうなると元の私有地は極めて不正確となる。しかも畦畔も含まれるので厄介である。
 東京都知事は祖師谷公園予定地をこそ買うべきではなかろうか。

2012/04/19

言い訳にもならない

 19日の日経が伝えている。まるで白ヤギさんと黒ヤギさんとのやり取りレベルだ。
 この国は幼稚園か?こんな人たちに命を預けている国民はおそらく日本だけだろう。危機管理はミサイルだけではない。まともな人たちに国政をまかせたい。電話がつながらなかった、なんて言い訳は民間では通用しない。

4号機問題

 4月17日の東京新聞が福島第一原発4号機の現状を特集で伝えている。
 もっと世間はこの4号機問題に目を向けるべきで、首都圏は放射能汚染と隣り合わせの状況にある。国として最善の策をとっているのであれば、それ以上は望めないが、昨今の政府の危機管理のあり方を考えれば、誰かが指摘しなければ気がつかないほど劣化している。
 事故処理中の巨大地震発生、という組み合わせが怖い。東京都の新たな地震の被害想定が発表されたが、その中には4号機問題はない。首都圏に被害をもたらす地震は4号機問題とつながっているのに・・・。

2012/04/03

東京湾北部地震

 先月、文科省が発表した首都直下で起こる東京湾北部地震による各地の震度分布地図は、わかったようで、わからない。(上図)
 そこで、やや詳細な地図を重ね合わせてみた。(下図)そこで改めてわかったのは、東京湾北部地震の震源とはディズニーランドが震源ということだ。(正確にはディズニーランド沖)近隣では大田区の区役所が震度7のど真ん中にある。世田谷区はほぼ全域が震度6強であるが一部に6弱の所もある。
                    
 杉並区や練馬区は半分くらいが6弱。交通関連で考えられるのは、大田区役所近辺が震度7ということから、東海道新幹線や羽田空港へのアクセスは相当の被害だろうし、湾岸を走るりんかい線も深刻だ。
 文科省はこの地図の誤差は数キロメートルであり、市区町村レベルの震度は公表しないということだが、これでおおよその事はわかる。ただし震源の“順番”は誰にもわからない。立川断層ならこの地図は逆になるのだろう。

2012/04/02

ダモクレスの剣

 福島第一原発4号機の危険性が、毎日新聞のコラム「風知草」で取り上げられている。4号機の危険性は、崩れかけている写真を見れば、言葉もない。先日も会派の控室でその最新映像を見て、慄然となった。
 その崩壊した4号機建屋の中に460トンもの核燃料がプールの中に沈んでいる。プールの安全性は定かではない。容易に人間が近づけないから正確にはわからない。対策も打ちようがない。要するに実際のところ、“なってみないとわからない”というのが現実。
 なってみないと、というのは再震災の勃発である。爆発し崩壊した建屋が、再度の震災に耐えられるのだろうか。コラムではこのあたりを慎重に(婉曲的に?)記しているが、極めて現実的な心配だからこそであろう。
 昨日のNHKの番組「メガクエイク-今日本の地下で何が起きているのか」を見たら、原発「再」稼働など日本全滅だ。巨大地震が起こらないことを祈るしかない国政不在。国政における万が一とは今に違いない。