2011/05/08

30年に何パーセントということ

 浜岡原発で、首相の決断の根拠たる「30年以内にマグニチュード8程度の地震が発生する可能性が87%」という数字、どういうことなのだろう。
 そのことについて私達の会派では平成20年6月11日の代表質問でちゃんと例示している。以下はその時の質問の一部から。

既に、首都直下型大地震と言われる南関東のマグニチュード7程度の地震の確率が今後30年以内で70%であることは皆様ご案内のとおりであります。しかしながら、どうも30年以内に70%という確率がどれほどのものかわかりづらい。そこで、いろいろ調べてみましたところ、次のような参考事例が見つかりました。
例えば、日本で交通事故で死亡する30年以内の確率は0.2%だそうです。また、火事で死傷する30年以内の確率も0.2%ということであります。近ごろでは、交通事故での死者の数も相当減っていると聞きます。
また、火事で亡くなられたりけがをしたりする方もめったにいるわけではありませんが、30年で遭う確率というものは、どちらも0.2%ということであります。
では、大雨で被害に遭う確率、これも30年でということですが、0.5%ということだそうです。世田谷でも大雨で冠水し、地下の車庫が水浸しという被害も聞きます。それでも30年間で発生確率というのは0.5%です。
では、ひったくりの被害に遭うのはどれくらいでしょうか。これも数値が出ておりまして、30年間での発生確率は1.2%ということです。やっと1%を超えております。さらに、空き巣の被害に遭う確率というのは30年間で3.4%ということであります。そして、交通事故に遭って、軽いけがを含めてということですが、30年間で交通事故に遭う確率、これが一番多いのですが、24%ということであります。
以上は文科省が発行している全国を概観した地震動予測地図2008年版からの引用ですが、これらの数値から比較すれば、首都直下型大地震と言われる南関東のマグニチュード7程度の地震の確率が今後30年以内で70%というものが何を示しているか、明らかであります。要するに、近いうちに間違いなく起こるというのが科学的な理解の仕方であります。ただし、いつということが不明なだけということであります。(平成20年6月11日のおおば正明の代表質問より)