2011/02/19

議会は いらない? について一議員の立場から その1

統一地方選が近づいて新聞各紙も様々な特集を組み始めた。特に朝日は全議会調査を行い精力的な記事内容となっているしかし全国1797の地方議会から浮かび上がる議会像というものと、世田谷区議会の現状について違いがあるのも当然であるもちろん世田谷区議会が全部において優れている、と述べるつもりはないが、誤解されるのも不本意でありこの際、朝日の問題点にそって実状を述べてみたいまず、記事の標題にある「議会の半数議案丸のみ」について。確かに世田谷区議会も今期、修正、否決となった議案はない。(私も反対した議案が賛否同数により議長裁決で可決された議案があったが・・・)ただし「丸のみ」という言葉の印象のように全員賛成ということではなく、それぞれ修正案なり反対があっても幾通りの組み合わせがあるのが実状である。決して“素通し”ということはないそれでも修正、否決議案がないことは世田谷区議会としても事実である。しかし朝日にも考えてもらいたいのは、議案提出者である区長(市長)側が果たして可決される見通しのない議案をそう簡単に出すだろうか、という視点である世田谷区では重要案件については、その作成プロセスにおいて代表質問・一般質問で各議員(会派)が考えを述べる仕組みになっている。作成プロセスも短いのもあるが、だいたい1年ほどの準備期間があると言ってよい(個人的な感覚だが)その過程で区長側も議会の動向(票読み)がわかる。それによって議案提出を区長(市長)が判断しているのが実状であろうつまり議案はその作成プロセスにおいて議員は賛成も反対も修正も含めて参加しているのが実状であり、本会議で議案採決の部分はその最終部分である誤解を生じやすいのは世田谷区議会の場合、議案というのは本会議で区長から提案されてから初めて内容を議会が知るということではない、ということであるイメージからすれば提案されて初めて議会が内容を知り、それから各会派が吟味して様々な意見や、修正案を出すというように考えがちであるが、そうではないさらに区長(市長)提案の議案といっても国の法律や政策によって変わる条例改正等の議案については実際のところ“素通し”の部分はあるが、これは仮に否決しても何も変わらないからである。国の法律優先で形式的に条例を合わせているからである。