2010/09/08

行政の失敗のツケは

■総務省は地方財政法を昨年4月に改正して地方公社の債務を肩代わりする“赤字地方債”の発行を認めるようになった■その結果、地方公社の清算手続きが進むという■何てことはない、行政の失敗のツケをいよいよ税金で清算するということだ■例えば、何の計画性もなく(結果として)10億円で外郭団体の公社に買わせた土地が、利用できないまま、現在3億円まで下落してしまった場合、その外郭団体の公社は破産状態にある。結局、その差額の7億円をその自治体が“穴埋め”をするために借金(ローン)ができるということ■結果として“赤字地方債”の返済分だけ一般予算が削られるということになる(7億円を10年ローンで均等返済すれば金利を無視しても年間7千万円の予算が事実上削られることになる)■もっとも「行政の失敗」というコトバに対して、議会の責任を問う声が起こるかも知れない。しかし現実的には、地方公社、或いは第三セクター、外郭団体については、議会の手が及ばないのが実情である■自治体の本体予算については目を光らせることができるが、それ以外については極度に情報が限られる■逆に言えば、議会のうるさい目を逃れるには地方公社、第三セクター、外郭団体にやらせよう、ということでもある■世田谷区の外郭団体、第三セクター、地方公社については議会の中で一貫して関心を持ち続けているが・・・今のところ区民の負担を求めるような事態にはなっていないが・・・。