2009/11/12

インフル問題の本質

●新型インフルエンザ問題の本質は、急激に医療需要が増大することにある。さらに強毒性の鳥インフルエンザの場合はもっとひどい爆発的増大ということである●要するに病院がいっぱいで治療も受けらない状態が起こり得るということである●だからこの問題は個人的な問題ではなく社会的な問題として捉える必要がある。つまり個人的に感染しないとか、感染しても重症化しないということは、個人の問題にとどまらず、社会全体に与える影響が極めて大きいということである。決して個人レベルでの軽くて良かった、ということではない●にも関わらず、国は今回の新型インフルワクチンは季節性のインフルと同じくらいとし、しかもワクチンの目的が感染防止ではなく、罹っても重症化を防ぐことだとしている。これは何を言っているのかわからない。それどころかもたもたしている●理由は簡単である。予防接種法を単に引用しているだけだからである。(予防接種法二条の3 個人の発病又はその重症化を防止し、併せてこれによりそのまん延の予防に資することを目的として、この法律の定めるところにより予防接種を行う疾病は、インフルエンザとする。 )●ちなみに予防接種法とは昭和23年に出来た法律である。その後何度か改正されたとはいえ、少なくとも現在の医師不足とか医療崩壊とかの現状を踏まえた法律ではない●官僚・役人は法律に忠実である。それはそれで大切なことではあるが、医療不足に対する医療需要の増大という今日的な現状を無視して大昔の大系の予防接種法に向き合っているのではないだろうか●国民の安全、特にまん延率が高い都市部での合理的な対応というものを考えるべきである●感染症対策のプロに任せるべきだろうと思う。誰に任せるか。それこそが厚労大臣の政治主導であろう。現状では何度も繰り返すが法文解釈の整合性だけでインフル対策をやっているのではないかと思えてならない●早くすべきである。まだ最悪期は始まっていないのだから。これは政治ではなく一義的に医学の問題である。