2009/11/18

いつか来た道?まさかね

●マスコミ効果抜群の「事業仕分け」。国会議員の活躍も正義の味方のように一刀両断で小気味よい●しかし政治の分野でそんなヒーロー・ヒロインのような態度がとれるものだろうか●昨日の時事通信では財務省の役人が作った「極秘マニュアル」なるものが配られていたことが報じられている●これを見れば何も知らない国会議員でも短時間で問題点を突ける、とのことである●真偽のほどはわからないが、何やら焦臭い雰囲気である。当然ある程度の情報提供は財務省主計局からあるとしても、仕分け人が、マニュアル通りにやっていたとしたら大問題である●最初から違和感があったのは、ああもバッサリ切れるものだろうか、という点である。しかも自信に満ちて●こういうことは、事実ならそのうちバレるものである。もちろんそうなったら政治主導どころではない大スキャンダルとしてマスコミは扱うのだろう●まあ、国政素人の勝手な推測だが、政府にも入れない、国会質問もできない、議員提案も禁止されて、活躍の場を与えられない中堅議員のあせりにつけ込んで、舞台とシナリオを用意しますよ、って財務省が近づいてきたのでは、と。これって例の偽メール事件の構図と酷似(もちろん財務省が偽情報を提供したのではないが、民主党の根幹である政治主導に反する情報提供を行ったという意味で)●そもそも最初に違和感を覚えたのは、仕分け人の国会議員が事前に対象となっている、いくつもの事業現場を見たいはずだと思ったのだが、それよりも見に行ったのは地方自治体でやっている「事業仕分け」の現場●いかにも、シナリオは覚えた、あとはこうやればいいんだ、それを学習しに来ているように思えたからである●とは言え、本来なら財務省の役人がやるべきことをタレント性十分の国会議員がやったことで世に知らしめた効果は画期的である。国民的には良かったの一言である●あとは(あるとすれば)民主党の中の問題ということか。